昨日の決勝の前半。
ディマリアが左サイドで先発して、起点になってましたよね。
フランスの中盤選手が調子悪かったり、逆にアルゼンチンのプレスがイケイケだったりの効果もあるけどね。
前半のアルゼンチンの攻勢はディマリアが起点に間違いない。
でも、ディマリアは右に陣取るレフティ。のイメージですよね。
解説で本田圭佑も言ってたけど、レフティを右サイド、右利きを左サイドが現代サッカーの慣例。
トップクラスの選手は、利き足と逆のサイドに配置することでより攻撃的にプレイできるのはみんな知ってる。
サイドから中央にカットインして、シュート。
とか、サイドからボールを保持したときに、体がゴールマウスに正対しやすいとかね。
その時に相手ディフェンダーから遠い側の足からシュートを打てるとかね。
でも、そのイメージのレフティ・ディマリアがいきなり左サイドでした。
あー左もできるんだーと思った人は多いかもしれません。
でも、それはある意味当たり前なのです。
理由があるのです。左サイドは何の苦もなくできるのです。
ここで、話はそれて、決勝の話ではありません。
『サッカーのサイド攻撃の選手における、利き足について』です。
実は自分の息子、もうやめちゃったけどレフティで、小学生から高校生までサッカーやってました。
ほんで小学、中学のころは左サイドハーフでした。
でですね、その頃からいろいろ考えてたんですよ。
小学生の頃、町クラブに所属する息子はレフティで左サイドハーフで2軍のエース。
その息子と、1軍のエースが練習のときに1対1のボール奪い合いの足元トレーニングで当たったんですね。その子は1軍のフォワードです。正直足元かなりのもんです。
でも、トレーニングでは何回やっても息子が勝つんです。
5〜6回はやってたかな、それ以上かも。
全部息子が勝ってました。
1軍エースは悔しくて、後に並んで待ってる子達を無視して、何度も息子に繰り返し挑んできてました。
別に息子の自慢じゃないです。
おかしいでしょ、その勝率。
気になってね。
サッカーにおけるレフティの優位性について、ですよ。
レフティの出現率は、20〜30%らしいです。
手の10%ほどじゃないけど、やっぱり少ないです。
そこで考えてみました。
レフティの優位な理由をいくつか、可能性として挙げると、、、
①右利きはレフティが苦手?
二人の敵対する選手が(右利き):(右利き)で対峙する場合と、(右利き):(レフティ)の場合と、(レフティ):(レフティ)の場合はどれが多いか。
もちろん、(右利き):(右利き)の場合が圧倒的に多くなりますよね。
つまり、右利きの選手は実は右利きの相手よりもレフティの相手に慣れてないのです。数から言ってね。
逆にレフティにとっては周りは右利きばっかりだから慣れてます。
だから、レフティは有利、右利きはレフティが苦手って、言えなくもない。
②レフティは右利きよりも感性が良い?
人間の脳は、右脳と左脳で機能分担してるらしいですよね。
利き手で左利きは感性豊かとか言いません?
足にもあるんじゃないかな。
右利きがレフティの動きについていけなくなる場面があってもおかしくない。
③左サイドにレフティの妙味
今回のディマリアみたいなシーンをね、息子が小学生の頃よくやってました。
レベルは全然違うけどね。
左サイドラインに沿ってドリブルで駆け上がって、左コーナー付近まで持ち込んだらそのまま今度はゴールに向かってドリブル。そのまま相手ディフェンダーを抜きにかかるんです。
エグリってやつです。
コレが結構成功するんです。
あるいは、ある程度左サイドラインに平行に持って上がってから中にクロスを入れます。
コレも結構クロスが入るんです。
まあね、得点につながるかどうかは別問題なんですけどね。
そのプレイだけ見るとすごい成功率なんです。
ところが、左側からの息子のシュートは成功しないんです。シュートを打てない場面も多かったです。
何故こんなことになるか。
相手ディフェンダーは大抵右利きです。
息子は左ライン側を左足付近でボールをコントロール。その右側を右利きの相手ディフェンダーが平行に走ります。
そう、つまりお互いの利き足が遠いんです。
だから、この並走でボールを持つ選手はボールを取られないのです。
つまり、ボールを待つ左側を左サイドラインで守られて、相手から一番遠い位置に左足で保持する息子はボールを奪われないのです。
さらにゴールが近づいてきて、相手ディフェンダーが自陣ゴールを背負って対峙したら、今度は上記の①と②の展開になるわけですね。
だから、相手ディフェンダーにとったら焦りますよね。こんなとこまで攻められたーって。
でも、左側からのレフティのシュートは決まりにくくなるのです。
相手は一安心です^_^。
レフティがボールを蹴ると、ボールは右へ曲がって飛びます。
そう、角度としては不利な状況です。
レフティ堂安が俺の角度だーて言ってるのは、右45度付近。
左右逆さまなんです。
逆に、右利きの選手は左サイドにポジションとると同じことになるんですけど、ただ右利きは数が多すぎてね。
攻守の(右利き):(右利き)はごく普通の状況ですからね。
エムバペみたく圧倒的な足元コントロールとスピードというアドバンテージが加味しないとなかなかうまくいかん。右利きの場合、圧倒できんわけでしょう。
そのかわり、レフティ堂安はそのレフティ出現率の後押しで有利なわけ。
だからサッカーでレフティは貴重だと思いますよ。
こんな、小学生が誰に教わるともなくやってた有効なプレイですからね、トッププレイヤー・ディマリアがやれば無双でしょ。
レフティの左サイド。
ほんで、普段やってなくても普通にできるはずです。生まれつきの感性でね。
てことなんです。きっと。
でもね、そんなことだけで崩されるフランスチームじゃないはずだからね、決勝戦はやっぱりアルゼンチンのプレスへの執念がすごかったんだよね。
フランスの中盤の2列目、3列目の選手はほとんど仕事させてもらえなかったもんね。
グリーズマンにしろ、ラビオ、デンベレにしろ。
ボールを支配できなかった。
このフランス中盤無力化作戦も効いてましたね、確かに。
以上、レフティはサッカーで有利が、結論。
ただし、ベースの上手さがないと話になんないのは当たり前ですよ。