ダウン症の投げる行為の改善策 | 障がいを持つ子供の将来を見据えた海外療育

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コロンビア大学院で特別支援を学んだ療育の専門家が個々の将来を考慮した子供の成長を伸ばす方法論を事例と一緒に紹介します。

 

  ダウン症の投げる行為の改善策

障がいをもつ子供達に米国式脳と体からのアプローチで認知力向上を目指して指導している療育コンサルタントの竹村文です。

 

本日お話しするのは、ダウン症を持つ赤ちゃんの投げる行為についてです。

 

目次

1、投げる行為の本当の意味

2、2歳のダウン症を持つお子さん

3、楽しく手を使って遊ぶ

 

 

 

投げる行為の本当の意味

ダウン症の乳幼児に見られる心配ごとの一つに「投げる」があります。沢山の保護者様から相談を受けます。

 

「投げる」は発達上通るべき行為ですが、ダウン症の赤ちゃんはこの期間が長いです。そして長いとこだわり行動として継続してしまうのではないかと皆さま懸念されます。

 

赤ちゃんは体の発達上できることをします=できないことはしません。

 

これはダウン症の赤ちゃんも同様です。赤ちゃんが投げることを繰り返すのは、手先、体の発達段階に置いて投げる行為しかできないからです。

 

「投げる以外の行為(例えばボールを入れる、回す等)を教えていく」ことが投げる行為を改善していきます。

 

 

 

2歳のダウン症を持つお子さん

音の玩具を好むダウン症の2歳赤ちゃんのお話しです。

2歳前からガラガラや音の出る玩具が大好きで、音を鳴らし終えると投げるという行動が目立っていました。お母さまもとても心配されていました。

 

2月から療育モンテッソーリに通い始め、現在は投げる行為が0ではないですが、8割ぐらい減少しました。

 

今までは個別の療育セラピー、PT、赤ちゃん体操等に通っていましたため、他のお子さんと関わることが少なかったです。療育モンテソーリーでは、お友達の遊び方を見て真似をしようとしたり、沢山の楽しそうなモンテソーリーの教材にワクワクしながら、積極的に取り組んでいました。

 

洗濯ばさみを取って指定の場所に置く、輪を入れる、ストローを入れる等、投げる以外の行為ができるようになると、投げることも少なくなり、「投げないよ」と注意されることも減ってきました。

 

できることが増えると自信が持てるようになり、今では自分でスプーンを使って食べようと意欲が出てきました。

 

 

 

環境を整えると子どもはできるが増える

このダウン症の場合は、低緊張と筋肉のなさから粗大運動、微細運動の遅れが出てしまいがちですが、子どもをしっかり観察し、そのお子さんにとっての最適な環境を作ってあげることで、子どもはできるを体験します!そしてダウン症の療育は待ったなしです。

 

 

3歳以上のダウン症のお子さんの場合は、別の要因が関わってくるため、支援者はしっかりとその行動の意味をしっかり観察し理解し、解決策を考えていく必要があります。

 

 

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今ではコイン入れも少しずつできるようになってきました!

 

 

療育モンテッソーリ・ダウン症のおへやの様子はこちらからご覧になれます。