前回のブログでアコーディオン楽譜のベースについて
基本的な読み方について記しましたが、
今回はさらにベース音とコード音の色んな組み合わせによって広がる
様々なコードを見ていきたいと思います。
(ここからは自分のための備忘録でもあるのですが。)

スタンダード(ストラデラ)ベースだと、順列に並んでいるボタンの
基本的な音の組合せは、たとえばCのベース音を基準に
・Cメジャー・コード(CM)
・Cマイナー・コード(Cm)
・Cドミナント・セブンス・コード(C7)、
・Cディミニッシュ・コード(Cdim)の4種類です。

 

これは基本的なコードの押さえ方ですが、慣れてくると
ベースボタンを変えて転回形や、ベース音で順次進行するなど
ヴァリエーションが増えてきます。
楽譜には以下のように書かれていたりします。

 

『愛の讃歌』 《アコーディオンのためのエディット・ピアフ》より

 

『美女と野獣』 《アコーディオンのためのディズニー・ソング》より

 

さらに他のコードボタンの組み合わせで上記4つ以外のコードを弾くことができてきます。
何通りあるか考えてみましょう。
(6th等,転回形は含みません。五線は構成音のみを示しており音高は記していません。
青丸はカウンターベースによる替え指です。)

 

メジャー・セブンス・コード / CM7,C△7

 

マイナー・セブンスコード / Cm7

 

ハーフ・ディミニッシュ・コード / Cm7(♭5)

 

メジャー・セブンス#5・コード / C△7(#5)

 

ここまでくると中上級の方はコードの転回形や、
例えばウォーキングベースとコードの組み合わせといった
様々な響きを作りだせるように個性的な音を探していくようになります。

このようにスタンダードベースではキーボードよりも
簡単に様々なコードを弾くことが可能なのです。
「白鍵がここで、黒鍵はここにきて…」などと考えるよりも
簡便に伴奏が付けられるのが最大の強みではないでしょうか。

先日、依頼されていたYAMAHAのとても珍しい古いトイピアノの修理が終わりました。


卓上型で、面板の文字に時代を感じさせる趣のあるトイピアノです。

 

依頼は音の出ない部分と、外れている鍵盤の修理と、音自体が全然響かないので
弾けるようにいて欲しい、とのことでした。

送られてきた梱包を解き、接着面を丁寧に外し、中を開けてみると。
大量のホコリと一緒にアクションが一つポロンと転がっていました。

 

音が響かず悪いのは、グロッケンと土台の木の部分が直接触れているため。
かすかに緩衝材が付いていた跡が残っています。

ここには新たにフェルトの緩衝材を入れてやるのですが。

この楽器の構造上、隙間がすごく狭いので。
緩衝材の厚さや位置に気を付けながらはめ込んでいくことにしました。

 

ちなみにグロッケンの裏側を見ると、音程の調整のためにやすりで削った跡の線がありました。

 

海外のトイピアノでは見たことありません。

全てのグロッケンを外して、フェルト面で浮き上がった分の高さを調整し直しました。
そしてアクションを修理し、全てをもとに戻して修理完了。
お客様の元へと帰郷していきました。

今回の日本製トイピアノ。
面板の情緒ある文字や、アクションの材料に竹が使われていたり。
なんだかジャポニスムを感じながらの修理でした。

 

先週金曜日、Zepp なんば大阪でのザーズのライブへ行ってきました。

 

15分前に行くと客席はすでに満員。
私は2階席最後列だったのですが、後ろには立ち見の人たちも何人かいました。

曲目は今年1月に発売されたCD「私のパリ」からシャンソンのカヴァー曲をはじめ。
ジャズ・スタンダード、そして彼女のオリジナル曲”Les Passants” や"Je Veux"など。
2時間たっぷりと歌ってくれました。

 

ハスキーボイスで歌われる歌詞はもちろん。

スキャットでのインプロもとてものびのびとしていて。
音楽する喜びを声と身体で目いっぱい表現していました。

ステージ前では観客みんな最初から総立ちで楽しんでいる人たちが見えます。
わくわくしたライブならではの高揚感に、シートで大人しく聞いてはいられません。
店主も立ち見の人たち加わってリズムに乗って楽しみました。

 

途中には、テロ事件への追悼のロウソクを灯し、みんなで黙祷。
そこでもZAZらしい、シンプルにポジティブなコメント。
さらに会場には、一体感が増したような気がしました。

素晴らしい歌唱力のなかに、適当に音を端折って歌ったりするライブならではの奔放さもあったり。

バンドもかなりレベルが高くて。

観客を十分楽しませてくれたライブでした。

1980年生れの30代でこれほどの歌声を聴かせてくれるZAZ。
歳を経るごとにどのような音楽を聞かせてくれるのか。

これからの変貌にも期待の高まるアーティストだと思います。

当店ではZAZの現在出版されているZAZの楽譜集3冊をご紹介しています。

 

あなたも "Danas ma rue" や "Les Passants"。
ザーズ節の効いた "いつものパリ"、”シャンゼリゼ” を歌ってみませんか。
ぜひ、ご利用くださいませ♪

世界各国のアコーディオン楽譜をご紹介している私たちのWebショップですが。
今回はちょっと特殊なアコーディオン楽譜の読み方。

やさしく、解説したいと思います。

アコーディオンの楽譜。

一見ピアノと同じ大譜表(2段楽譜)で書かれていますが。
(楽譜にもよりますが)記譜されてる音と、実際に鳴る音とに違いがあります。

 

《走るよ、走るよ、フェレット》(フランス民謡)

 

これは左手の音が一つのコードボタンを押すと和音(コード)が鳴るため。

実奏にあわせて、ルートの音だけ書いて、記譜を簡略化しているためです。
実際に鳴る音は赤で示した音です。
(ピエルマリア、バロンブリーニなど一部の楽器ではルート音[根音]が抜かれています。)

 

左手の音は一般的に譜表内の音の高さによってベースボタンとコードボタンに分かれます。
ヘ音記号の第3線(下から3本目の線)より下くらいに書かれている音符は、ベースボタンで弾ききます。

その上に書かれている音符は、コードボタンで弾きます。

譜例の伴奏(左手)だと、1,3拍目をベースボタンで弾き。

平たく書かれている音符を、コードボタンで弾きます。

コードボタンの選択ですが。

音符の上に書かれている「M」「m」「7」に沿って。
それぞれ、「M:メジャーコード」「m:マイナーコード」「7:セブンスコード」のボタンを弾いていきます。

実際は、譜例のようにコード名(Fa:Fメジャー、Solm:Gマイナー、Do7:Cセブンス)が書かれている楽譜も多いです。

譜例に使った曲のように、隣り合うC,Gのコード、次にCを境に反対側のFのコードにすぐ移れるように徐々に慣れていくのが良いでしょう。

ピアノと違って、この3コードを曲の並行移動させれば何調の曲でも弾けるのがアコーディオンの良いところ。
ぶっちゃけ簡単な民謡などでしたら、3コードあれば、なんとか伴奏は成立するかな?!

まずは、ここからです。

自然と指が移動するまで、身体に叩きこんでみてくださいね。

最近このブログでアコーディオン用の楽譜を少しずつご紹介しています。


というのも、「楽譜の中身が分からない」とか「初心者にも弾けそうな楽譜を探している」など。

お問合わせを頂いていまして。


それならば。

カートのコメントとは別に店主がそれぞれ楽譜を読んでみて思った感想を書いてみようという事で。

ブログにてご紹介しています♪

特にアコーディオンを始めたばかりの方(鍵盤、ボタン式とも)は情報も少ないと思いますので、お役に立てれば嬉しいです。

今回ご紹介するのは、こちら。

《3コードで弾けるアコーディオン》

 

日本で有名な曲では「アメージング・グレイス」、「バースデー・ソング」
「ダニー・ボーイ」、「ホームスイートホーム」あたりでしょうか。
このあたりは、みんなが一度は通る道でしょう(店主も昔ピアノで弾いた覚えあり)。
他にも弾いてみたら「この曲知ってる」というような曲がたくさん載っています。

 

楽譜はすべてハ長調(Cメジャー)にアレンジされています。
使うコードはCメジャーと隣り合うFメジャー、Gメジャーの合計3つ。


左手は低い音の所でベースボタンを押して。

「M」と書かれている高い音の所でメジャーボタンを押します。
3コードだけなので、スペックの小さい楽器や、ダイアトニックでも弾けますね。
譜面の最初に書かれているのは、レジスターの指示記号です。

アコーディオンを弾き始めて最初に戸惑うのが、ピアノと違って右手と左手の弾く配置が異なっていること。
初めは、とにかくこのような曲集を使ってひたすら楽器と仲良くなってみてください。

本当に、アコーディオンは素敵な楽器です。

徐々に、慣れて、楽しんで演奏していただけたらな、と思います♪

アコーディオンを始めると色んな曲を弾いてみたくなりますよね。
でもその前に基本的な所をおさえておいて練習を進めると、後々応用もきいてレパートリーの幅も広がるのではないでしょうか。

教本と合わせて練習曲もやってみたい方へ、おすすめの入門エチュード(練習曲)のご紹介です。
 

《フランスの子供のシャンソン》

1.ああ、ママに話したいのは [きらきら星]
2.小さなマリオネット
3.ひばり
4.ミシェルおばさん
5.ねんね
6.おやすみコラス
7.ハイホー![白雪姫]
8.走るよ、フェレット
9.良いタバコを持っておるぞ
10.ハッピー・バースデー
11.マルグリット
12.キャベツの植え方知ってる?
13.アヴィニョン橋のうえで
14.テ・デウム / シャルパンティエ作曲
15.すてきな太鼓
16.緑色のねずみ

 

左手のコードボタンは、他の楽器にはないアコーディオン独特のものです。
初めてこの楽器を手にして迷うところですよね。

さらに、これまで楽器経験のない方は、まず基本の形で弾ける曲から慣れていくのが良いのではないでしょうか。

フランスの有名な民謡をやさしく弾けるようにアレンジされたこの曲集は、運指も書かれていて、ベースボタンとコードボタンの違いがひと目で分かるように書かれています。

 

 

左手コードの低い音がベース音で。

平たい音符で「M」や「7」と書かれている音がコードになります。

「M」がメジャーコード、「7」がセブンスコードを表しています。
ちなみに小文字の「m」が書かれている場合ははマイナーコードを押さえます。
曲集の始めはコード2つから、そして徐々に曲集の最後では4つのコードまで弾けるようになっています。

右手のメロディは1オクターブまでなので。

ピアノに慣れていない方、ボタン式の配列に慣れていない方でも徐々に音域を広げていけます。

掲載曲のなかには『アヴィニョン橋の上で』や『ハッピーバースデー』、ディズニーの『ハイホー!』など。

日本で有名な曲もありますので、すぐに人前でも披露できそうです。

こちらに載っている曲はよく歌われている民謡なので、原語で動画共有サイトなどで検索すると原曲がすぐに聞くことができます。

教則本だけでなく、曲集などを一緒に練習するメリットは、楽器に慣れながら音楽としてその表現も一緒に考えて練習できるところにあります。

2つのコードから、徐々に4つのコードまでの曲が順番に掲載されているので、先生方には生徒さんへの補助教材として使いやすいのではないでしょうか。

表紙は鍵盤アコーディオンですが ボタン式で弾いても自然に弾けるような運指です。

またある程度弾ける方には、左のコードや右手に適宜和音を加えると、コーラスのように温かみのある響きになります。


ここが蛇腹で空気を送るアコーディオンの素晴らしいところ。
ぜひ試してみてください。

ミュゼット・アコーディオン弾きのバイブル。
ポール・ブシェ出版[ed.Paul Beuscher]の『ミュゼット曲集 110曲』のご紹介です。

 

この全集、かつては6巻まであったんですが残念な事に現在出版されているのは4巻まで。
それでも合計440曲ものボリュームですからご自身のレパートリーを増やすには十分最適です。

目次はそれぞれにアルファベット順とジャヴァやワルツ、ポルカなどのジャンル別の2種類で書かれているので、曲も探しやすくなっています。

 

《ミュゼット:110曲 Vol.1》


日本で有名な曲としては
・朝のさえずり Aubade d'oiseaux
・サ・ガーズ Ca gaze
・ジャヴァ・ブルー Java Bleu
・3連符 Les triolets
・ブーラスク Bourrasque
・ナポリのそよ風 Brise Napolitaine
・ジェルメーヌ Germaine
・ミュゼットの女王 Reine de musette
・スタイル・ミュゼット Style musette
・パリの花 Fleur de Paris
・帰ってきたツバメ Retour des hirondelles
などが収録されています。
この第1巻は1967年に初出版されるやいなや、「アコーディオンのクラシック」集として版を重ねています。

 

《ミュゼット:110曲 Vol.2》

第2巻に収録されているスタンダードな曲は
・船乗りのバル Le bal de la marine 
・アラゴンとカスティーユ Aragon et Castille
・チロルの祭り Fete au Tyrol
・ミヌーシュ Minouche
・ジャヴァ・ジャヴァネーズ Java javanaise
・バルサジョー la Valsajo
・秋風にのせて Le vent d'automne
といったところでしょうか。
第2巻は半分(59曲)がワルツで、踊りだしたくなるような軽快な曲が詰まっています。

 

《ミュゼット:110曲 Vol.3》

第3巻は特に日本で良く弾かれる曲が多く収録されています。
当店でも、この曲集が人気No.1。

・バラジョー Balajo
・デニシャー le Denicheur
・甘い喜び Douce joie
・アンディフェランス Indifference
・ジャネット Jannette
・ナニー Nany
・ラップ通り9番地 9 Rue de Lappe
・クリスタルの真珠 Perles de cristal
・ハリネズミのワルツ la Valse des niglos
 

《ミュゼット:110曲 Vol.4》

第4巻は通好みの秀逸な曲が掲載されています。
・アコーディオン・ミュゼット Accordeon musette
・パリ北駅 Gare du Nord
・チロルの月の光 Clair de lune Tyrolien
・モンパルナス Montparnasse
・ヴォリュプタ Volupta
・アルハンブラ Alhambra
・チャイニーズワルツ Valse Chioise
・La Fusee
・Mensonges (トニー・ミュレナ)

 

人前で弾くことになって、いざ曲を探そうというときに便利な曲集。
また、自分の苦手なパッセージなども探し出して練習曲にしたり、左手伴奏練習をしたりと何かと重宝なシリーズですね。

 

全部マスターしたら、レパートリーが440曲!!

是非、チャレンジしてみてください♪

いつまで続くのか…、もううんざりするくらいの猛暑が続いていますね。

そんな夏まっ盛りですが、ちょっと涼しげな楽譜が入荷してきましたので、ご紹介します。
クリスマスなんてまだまだ先の話なんですが、毎年慌てて直前に曲を探してる方へ。
今から練習しておいて損はないX'masアコーディオン曲集をアップしました。

まずはスタンダード・ナンバーが収録された曲集から。

《アコーディオンのためのクリスマス》

1. 鐘をならそう 
2. きらきら星変奏曲(ジャズ・アレンジ) 
3. レット・イット・スノウ!
4. サンタが街にやってくる 
5. 静かに、静かに 
6. きよしこの夜
7. ザ・クリスマス・ソング 
8. すてきな雪景色 (ウィンター・ワンダーランド)
 

これだけ押さえておけば間違いない!

クリスマスの定番が収録された、ソロのための曲集です。
アコーディオンならではでのセブンス/ディミニッシュ・コードが使われていて、かなりおシャレなアレンジになっています。
レジスターの指示も参考にして、あたたかい響きを奏でてみてさい。

 

次は、聖夜にふさわしい讃美歌を集めたクリスマス曲集。

《クリスマス・アンソロジー 》

「神のみ子は今宵しも」
「ひいらぎ飾ろう」
「世界に告げよ」
「世の人忘るな」
「天には栄え」
Il Est Ne Le Divin Enfant
「ジングル・ベル」
「ジョイ・トゥ・ザ・ワールド」
「荒野のはてに」
「もみの木」
「オーハッピーデイ」
「きよしこの夜」
「まきびとひつじを」
クリスマス・ソング「リトル・ドラマー・ボーイ 」
「あなたは空から降りてくる」
「おめでとうクリスマス」

 

クリスマス・キャロルや讃美歌など。

元来のイエス様の生誕を祝い、しっとりとしたクリスマスを過ごしたい方にぴったりです。
アコーディオンでミサの伴奏をされている方へも使いやすい曲集です。

 

最後に、一人で弾くよりデュエットで舞台やクリスマス会を盛り上げるための曲集がこちらです。

《クリスマス・ポップ・クラシック》

Do They Know It's Christmas (Bob Geldof & Midge Ure)
ジングル・ベル Jingle Bells
ラスト・クリスマス Last Christmas (George Michael)
レットイットスノー Let It Snow, Let It Snow, Let It Snow
クリスマス・キャロル:マリア様の男の子Mary's Boy Child (Jester Hairston)
Rockin' Around The Christmas Tree
赤鼻のトナカイ Rudolph, The Red-Nosed Reindeer (Jonny D.Marks)
そり滑りSleigh Reid (Leroy Anderson)
ウィ ウィッシュ ユ ア メリー クリスマス We Wish You A Merry Christmas
ウィンター・ワンダーランド Winter Wonderland (Felix Bernard)

 

ソロでも演奏できますが。

2台のアコーディオンで弾けるようにアレンジされたスタンダードなクリスマス曲が10曲収録。

今から練習すれば、1ヵ月1曲ペースでも5曲はレパートリーを加えられますね。
この夏真っ盛りにクリスマス曲を練習していたら、聞こえてくるご近所さんは???かもしれませんが。

 

毎年使い回せるクリスマス・レパートリー。

今年は、一気に増やしてみてはいかがでしょうか。

 

先日お客様よりご依頼いただいていたトイピアノの修理が終わりました。
これまでいくつか修理してきたのですが、今回のご依頼は初の日本製のもの。
年代は詳しく分からないのですが、とてもしっかりと丁寧に製造された楽器です。

 

 

鍵盤フタに「YACHIYO PIANO」と書かれているのでネット検索をしてみましたが。
ヒットするのは八千代市にある楽器屋さんやピアノ教室だけ(笑)。

 

外観は、大切に保管されていたのでかなり良い状態なのですが、やはり古い楽器。
内部ではそれなりにガタが来ています。
まず本体ネジを外してみると、本体自体の接着が取れていてバラバラになってしまいました。


アクションはアメリカのシェーンハット社製のアンティークと同じように、紙と布、木製品でできていて、これも経年劣化しています。

 

鍵盤が揃っていず、アクションも古くなっていて、発音する金属棒が折れてしまっています。
これまでの修理では、金属棒が折れていても直す方法が思いつかず、断念していたのですが。

 

今回のピアノは見れば見る程とても良い楽器。
なんとか修理したいと思い、修理をお受けすることにしました。

 

さいわい、折れていた棒が残っているので、そのままこれを使い、他の音と響きが変わらないように修理しました。
この発音部はただ棒をガイドに打ち込んでるだでなく、棒にクビレを作って残響が出るように加工されています。

 

ただこのクビレ部分がどうしても細いので、古いトイピアノはここで折れてしまいます。
外観は良い状態なのに、音が出ないという残念なことになっている楽器が、たくさんあります。

そして今回はこの棒のクビレを作り直し、折れた部分を新たにハンダでつけ直し、音程もハンダの量で調整することによって何とか直すことができました!

その他にも、アクションを作り直して鍵盤の高さを調整。

 

割れていた天板の蝶番部分を、取り外しができるネジに変更。


3本脚のぐらつきも、金属ネジで補強。

ほかにも細ごまとした補修、清掃をしたあと組み立て直し、やっとリペア完了。

 

 

折れた音の所も、他と遜色なく響いてくれています。

今回ご依頼を頂いたものは、ご依頼主のご主人のお祖母さまが残してくれた楽器らしく、
次の世代でも大事に使ってもらえるように修理したいとのことでした。

すでにご依頼主の元へ送ったのですが、この後スイスのフォークアートの
「パンチュール・ペイザンヌ」という絵を施し甦らせたいとのことでした。
これはフランスの「トール・ペイント」と同じようなもので、農民が古くなった
家具を長く使えるように絵付けをしたのが発祥だそうです。

とても可愛らしいフォルムなので、絵付けした後の出来上がりもまた楽しみですね。
この度はありがとうございました。

以下、お客様からいただいたメッセージを掲載します。


「トイピアノが届きました。
鍵盤も全て動き、音も出ますし、足もしっかりと付いて、
とてもきれいになり嬉しくてたまりません。
ENSEMBLE様に出逢わなければ、このように甦ることができなかったと思います。
本当にありがとうございました。
これから絵付けしようと思います。時間がかかると思いますが、出来上がりましたら
写真を送らせていただこうと思っています。細かな作業で大変だったと思います。
本当にありがとうございました。
又、何かご縁がありましたら、よろしくお願いいたします。
ENSEMBLE様の益々のご盛栄をお祈りしております。」
 

絵付け後のブログはこちら

すっかり暑くなってきましたね。
日中はエアコンを付けようかと思うくらいに。
でも今付けちゃうと、真夏を乗り越えられるのかと思い。
扇風機でやり過ごしてる日々です。

さて、先週末にアコーディオニストの松原智美先生主催の公開セミナーへ聴講に行ってきました。
そう、前回、受講生として参加したセミナーです。

 

今回の指導は東京を中心に演奏活動をされている、檜山学さん。
受講生の方はアメリカンな音楽からピアソラまで。

幅広く4名の方が受けられました。

今回のセミナーを聴講して。

ピアノピアノとはタッチが全然違うなぁ、、、というのが印象的で。

そのことについて、書き留めておこうと思います。

ボタン式(クロマチック)を弾いているので、違うのは当然ですが。
弾く際の意識の持ち方を変えると、上手くいくようです。

例えば。

私の師匠のレッスンを受けていて。

速いスケールを弾く場合(ミュゼットのスケールの装飾など)。

ピアノだと、1,2,3,4,5の指を使って手の移動を最小限にして弾きますが。

アコーディオンでは同じボタンの配列をスケールで続ける場合。

(1,2段目だけetc.)は、1,2の指だけ、1,3の指だけで弾く方が、軽い音色で弾けたりします。
楽器独特の、粒のそろった音色になります。

 

(ex:こんな指使いで)

…ということを最近思っていて。

セミナー内でも、キーのタッチについて教えていただきました。
ピアノだと鍵盤に深さがあるので、底まで弾く方に意識を持ちますが。
アコーディオンだと底も浅いので。

むしろキーを「叩く」のではなく「離す」方に意識を持って、抜く練習が大事だと仰ってました。

さらに。

ピアノは原理として音が減衰していきますが。

アコーディオンは蛇腹によって音が持続するので。

歯切れ良い音にするために、ベント(半押し)の練習も大切にしなければいけない、との事でした。
アコーディオンは穴にフタをして空気の流れを止めていますが。

それを少しだけ開けて弾けるようにすると、本来の音程よりやや下がった音が出ます。
その状態で弾くと、最初は手にとても力が入ってしまいますが。

徐々に脱力できるように練習したほうが良い、とのことでした。

また、グリッサンドでも底まで押さえることなく、滑らせると良いとのこと。
実践して下さると、粒のそろったパキッとしたキレのある音色!

聴講生からも、おぉ~!と声があがっていました。

その他。

当然ながら弾く時の身体の姿勢について。

ベローイングについて。
メロディと伴奏のバランス、普段の練習方法など。

日々の見えない努力がいかに大事か等々、仰っていました。

確かに。

師匠からもスタッカートの練習がとても大事だと再三言われてますが。
今回は違った視点から、改めてその大切さに気付かせてもらえました。

実際に、家に帰ってこれらの練習を実践しているのですが。

聞くのと弾くのとは大違い!!!!!
キーを離す時は拍頭ではないので、どうしてもキーを押す方に意識が戻ってしまう。
ベントも音が「出そうで出ない」状態。

「うぅ!こんなはずではっ」とストレスを感じてしまいます。

まだまだ出来ない事の方が圧倒的に多く。

ついつい適当に弾いてしまいがちですが…。
逆に。

これらの事が出来るようになると、少しでも頭に描いている音に近付く事ができる!
そう思うと、襟を正して、焦らす、地道に。

ひとつひとつの音を確認しながら、練習していければ、と考えてます。