琴電のポスター | まほろ市発なんでもありのブログ

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今とあるポスターが注目を浴びている。

それは電車の中で大勢の人間が裸になって風呂に入っている様子のポスターである。

始めどこか海外のポスターだと思った。
しかし電車の窓配置がどこかで見たような。

それは何と琴電だった。

琴電沿線の仏生山には仏生山温泉というスーパー銭湯?温泉?がある。

近年まではあの辺の温泉といえば塩江まで行かないと無いというイメージがあった。しかし最近温泉が沸きだし仏生山温泉という銭湯が出来たらしい。

琴電はこことコラボし、高松築港からの往復切符と入場券がセットになったのを発売していた。

しかし去年の夏、毎年の高松里帰りの時、琴電のポスターで度肝を抜かされた。
何と琴電の駅員さんが制服のまま湯船に浸かっている写真だった。
しかも手前の駅員さん、知り合いだった。
ここまでやるか!!と思った。

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自分は小学校4年生の時、地元京王のグリーン車を追っかけて四国に旅行に行って以来、四国ののんびりとした景色にハマってしまった。

また小さい頃から旧形電車の吊り掛け式という唸り、ウルサイモーター音の電車が大好きだった。

そんな中、琴電と出会った。
当時の琴電は電車の博物館と呼ばれ日本全国から旧形電車を寄せ集め、走らせていた。

関東や関西の大手私鉄の電車を始め、地方私鉄や果ては元々私鉄だった国鉄の買収車両までもがいた。

またそれらが朝のラッシュアワーには全て連結し、最高時速100㎞で飛ばしていた。
独特のモーター音好きにはまさに堪らない私鉄電車だった。
その電車の百鬼夜行と化した琴電は旧形電車好きのワタクシの心を魅了してしまった。

とくに琴平線は沿線風景がアメリカの田舎のようであり、元々国鉄に対抗した高速鉄道だけあって直線区間がとても多い。
どこかアメリカ大陸横断鉄道のような感じである。
そんな景色を見ながら走る琴電にハマッてしまった。

以後一人旅すると必ずや高松へ行き、特に社会人になってからは年に1~2回は通うほど琴電の魅力に取り付かれてしまった。

勿論現地での友達も増え、気がついたら手ぶらで行けない場所になっていた。
もう今では第2の故郷になってしまった。



しかし肝心の琴電はかつてはスゴい殿様経営だった。

乗務員の態度が最悪だった。

ワタクシも無人駅から乗車し、車内で切符を買おうとして車掌に恫喝されたこともあった。

自分が社会人になりたてのころになりやっと1日乗車券がJR四国とのコラボで発売された位だった。

勿論一般の乗客からの態度は最悪だったそうだ。

しかしそごう破綻の煽りを受けて今から15年前琴電は倒産した。




倒産後行ってみると、びっくりするほど乗務員の態度が違う。
親切丁寧だった。

どうやら倒産し、地元企業が立て直したそうだ。

そんなこんなしているうちに関東のSuicaのようなIC乗車券イルカが導入されたりするなどびっくりするほどの展開が待っていた。

それまで鉄道イベントも殆んど蚊帳の外だったのが、あれよこれよとやり始めたのもこの頃だった。

ゆるキャラことちゃん、ことみちゃんがデビューしたのも懐かしい。


今では琴電は普通の鉄道会社がやらない事をやっている印象がある。
この他にも映画への出演や、駅構内での立ち飲みバーを作ったり。
また仏生山工場にくるりを呼んでライブしたこともあった。

動態保存として残った旧形電車が月イチで走るのも嬉しい限りだ。

また今月末はまた高松へ行ってゆっくり琴電レトロ電車の吊り掛けモーター音に浸りたいと思っている。