ご趣味は?



婚活における定型質問の一つ。

筆者は婚活中、この”趣味”に悩まされてきた。

趣味って何だろう。
どんな趣味がウケるのか。
共通の趣味になるものを挙げなくては。

忌まわしき記憶とも言うべきか。



しかし、今になって思う。
結婚する上で、趣味はさほど重要だろうか。



筆者と夫氏に、“共通の趣味”と呼べるものはない。
毎週テニスをするわけでも、山に登るわけでもない。



共通点を強いて挙げるとすれば、“季節を感じるアクティビティが好き”、“旅行が好き”というところだろうか。

浴衣デートしかり、紅葉やイルミネーション、クリスマスマーケットなど、季節を感じるアクティビティは欠かさなかった。

交際から、婚約までの約5カ月の間に、江ノ島、箱根などの近場から、京都、海外まで、ともに出かけた。



それ以外は、なんとも無難な週末を過ごしていた。

ご近所でランチしたり、おしゃれカフェを探したり。
映画観たり、美術館に行ったり。
お散歩したり、御苑でシャボン玉したり。



結婚以降も、週末の過ごし方が大きく変わることはなかった。
筆者が自転車を購入して、少しだけ活動範囲が広がった程度。
在宅時間が延びた現在は、無料配信のオペラを聴いたり、Amazonプライムビデオを観たり。



ご趣味は?

一体、あの呪いの質問はなんだったのか。

たしかに、婚活で出会う、見ず知らずの男女の会話のトピックの一つにはなり得る。
しかし、生涯の伴侶を検討する上では、必ずしも重要な要素ではない。
それが、筆者の得た結論である。



個人的には、食事、身なり、住まい、すなわち衣食住の嗜好の類似性の方が、結婚においては重要だと思う。
しかし、これを婚活でどのように選考すべきか。
適切な質問が思い浮かばない。

好きな衣食住は?



不自然。
もしかすると、好きな衣食住も含めて、ご趣味は?なのかもしれない。