野村総合研究所オタク市場予測チーム/著 東洋経済新報社/刊 20051027発行1800円
「おたく」が活字になって約二十年、最早海外においてもOTAKUが通じるようになってきた、などとメディアに書かれるようになりました。「おたく」は発生時からメディアと切り離せない存在でした。「おたく」な存在自体がメディアの下にしか存在しえなかったからです。
時代とともに「おたく」の概念もかなり変化してきました。「オタク市場の研究」は経済書としてのスタンスに貫かれ、「オタク」が形成する市場の紹介がなされています。先ずこの本における「オタク」の定義ですが、
①どんな分野にも、極端な消費高度に走る層が存在する
②それらの層は分野をまたいで共通した行動原理や考え方を持っている
だそうです。
上記の定義によりコミックオタク、アニメオタク、芸能人オタク、ゲームオタク、組み立てPCオタク、クルマオタク、AV機器オタク、ITガジェットオタク、旅行オタク、ファッションオタク、カメラオタク、鉄道オタクの12種類を成立とより細かいオタクの区分け、そして市場の形成と今後を予測しています。
さらにコラムとして切手、プラモデル、ネット、ロボット、自転車、映画、文房具、韓国のオタク事情、ミステリー、飛行機のオタクたちによる自己紹介をしています。
自分の知らないジャンルの記事には正直感心させられますが、「がちょーん」を読んで分る通りマンガやアニメについてakamatyとしては一家言あります。あえて言わせていただければ、分析が甘い。あくまでも何も知らない人向けのガイドブックでしかなく、市場の研究などとは片腹痛い程度の内容です。もし①②の定義でオタクをくくるのならば、例えば8㍉フイルムの市場とか、先日NHKでも紹介された食玩、またはフィギュアとか美少女ゲームもターゲットに入れてしかるべきでしょう。しかしこれらのジャンルはあえて外したと思えます。最大公約数の人々に受け入れられる紳士マニアの世界の紹介がテーマだからです。
ここで以前「がちょーん」内で紹介した「ヲタクだもの」での「おたく」の定義をもう一度読んでいただきたい。「おたく」はその成立時から通常とは違う価値観に生きる異常な人々を指した言葉でした。差別用語と言ってよいでしょう。でも他に彼らを指す適当な言葉を作ることが出来ず、言葉として支持を得たためにその毒気を抜いた結果「マニア」と同義語になり、「おたく」の示す範囲も広くなってしまいした。
一瞬だけ流行し消えていった言葉「死語」は数々ありますが、「おたく」の様に海外にまで短期間に普及し今なお現在進行形で流行し続けている言葉は他に気がつきません。「おたく」の言葉が後世に記録されるのはまちがいないでしょう。
「おたく」が活字になって約二十年、最早海外においてもOTAKUが通じるようになってきた、などとメディアに書かれるようになりました。「おたく」は発生時からメディアと切り離せない存在でした。「おたく」な存在自体がメディアの下にしか存在しえなかったからです。
時代とともに「おたく」の概念もかなり変化してきました。「オタク市場の研究」は経済書としてのスタンスに貫かれ、「オタク」が形成する市場の紹介がなされています。先ずこの本における「オタク」の定義ですが、
①どんな分野にも、極端な消費高度に走る層が存在する
②それらの層は分野をまたいで共通した行動原理や考え方を持っている
だそうです。
上記の定義によりコミックオタク、アニメオタク、芸能人オタク、ゲームオタク、組み立てPCオタク、クルマオタク、AV機器オタク、ITガジェットオタク、旅行オタク、ファッションオタク、カメラオタク、鉄道オタクの12種類を成立とより細かいオタクの区分け、そして市場の形成と今後を予測しています。
さらにコラムとして切手、プラモデル、ネット、ロボット、自転車、映画、文房具、韓国のオタク事情、ミステリー、飛行機のオタクたちによる自己紹介をしています。
自分の知らないジャンルの記事には正直感心させられますが、「がちょーん」を読んで分る通りマンガやアニメについてakamatyとしては一家言あります。あえて言わせていただければ、分析が甘い。あくまでも何も知らない人向けのガイドブックでしかなく、市場の研究などとは片腹痛い程度の内容です。もし①②の定義でオタクをくくるのならば、例えば8㍉フイルムの市場とか、先日NHKでも紹介された食玩、またはフィギュアとか美少女ゲームもターゲットに入れてしかるべきでしょう。しかしこれらのジャンルはあえて外したと思えます。最大公約数の人々に受け入れられる紳士マニアの世界の紹介がテーマだからです。
ここで以前「がちょーん」内で紹介した「ヲタクだもの」での「おたく」の定義をもう一度読んでいただきたい。「おたく」はその成立時から通常とは違う価値観に生きる異常な人々を指した言葉でした。差別用語と言ってよいでしょう。でも他に彼らを指す適当な言葉を作ることが出来ず、言葉として支持を得たためにその毒気を抜いた結果「マニア」と同義語になり、「おたく」の示す範囲も広くなってしまいした。
一瞬だけ流行し消えていった言葉「死語」は数々ありますが、「おたく」の様に海外にまで短期間に普及し今なお現在進行形で流行し続けている言葉は他に気がつきません。「おたく」の言葉が後世に記録されるのはまちがいないでしょう。