覚書〜ジンの事〜② ( 急変からの緊急オペ、回復まで) | そらのしっぽ〜my adorable doggies〜

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杉並区西荻窪にて「 犬の歯磨きと無麻酔クリーニング」また「オーナー&ドックトレーニング」をメインに、我が家の4ワンズとの日々徒然、犬と共に楽しむ!を発信しています。


覚書①にて経過詳細を書きましたが、とても診断や発見が難しい症例であり、通常の治療診察では見落とされ原因不明で…  となる事も多いと ERセンター長さんから聞きました。

まず 2/25 早朝の激烈な嘔吐から始まり、レントゲン、エコー詳細、血液検査ではわかりませんでした。

前日まで ご飯も食べウンチも出てました。
ただ数日前より連日朝の嘔吐があり、ウンチが少し小さいというか少ない? 晩御飯を食べるのが遅くなってる? となんとなく感じてたこと。
でも食べてるしで出てるし…  と飼い主としては気のせいかな? と思いがちな部分ですが、こうした『何かいつもと違う?』  と感じる気持ちや直感は、皆さん絶対に見逃されず大切にされてください。


原因が特定できない中での治療は、症状が緩和されたとしても今後また同じことが起こりうるわけです。これを踏まえて早い段階で 先生には画像診断としてバリウム検査、CT、MRI、内視鏡などについては打診しました。

歯科に長年勤めており、また医療としての世界にも踏み込んでる身として、やはり確定診断と言う事に重きを置いております。

 
CRP(炎症反応値) 以外に、目で見える形で 原因が特定できず、闇雲に開腹はできないと言う先生の考え、また膵炎なども視野に入れての 順を追った治療という事で、モンスター飼い主の私の質問にも冷静にわかりやすく説明、またケアしてくださった事、ERへの問い合わせ予約まで、困惑してる私に変わり冷静に対処してくださった事、感謝しております。

日にちを追っての変化、またさらに急変したことにより、ERでも経験豊富な先生方の目で見て、レントゲンの段階で上腹部に変化が確認できたこと。
執刀医である副院長の判断、またセンター長のケア、スタッフの皆さんのお力添えにより、CTから緊急手術を経て、無事に生還することができました。

「必ず絶対に治してあげるから頑張ろうね」この約束をようやく守ることができました。

近くで支えてくれた友人、周りで気にかけてくださり応援してくれた皆様、多くの先生方、スタッフの皆さんのご尽力に、心より感謝の気持ちでおります。

今回、ようやく確定診断となり『消化管穿孔』
十二指腸という見えづらくわかりづらい部分、更には裏側に壊死穿孔してしまったこと。
これは CT、MRI、内視鏡などでなければわからない部位になります。
また開腹せずして様相がわからない状態でした。

通常の一般病院では、こうした大きな設備が整ってるところは少なく、今回本当に紙一重のこのタイミングで、こぼれ落ちそうになった命を救われたこと。
多くの偶然が重なり、JINが痛みに耐え持ちこたえられたこと。
またはやい回復にあたり、年齢や日頃運動をかけてることもあるかと思います。

更に この痛みの中、治療に協力的であれたこと。
これは 本当に日頃 この子とコミュニケーションをとり、最低限の困らないトレーニングをしておいて本当に良かったと思えた瞬間でした。


例えば大型犬で痛みもある場合、怖がりな個体や病院嫌いの個体、噛みつきがある個体などでは、検査から治療に至るまで大変な事となり、通常とは違う状態で来院してるにもかかわらず、何をするにもカラーやマズルガードなどが必要となる、具合が悪く瀕死の状態でも本能という部分は消えないものです。


本日の抜糸でも、痛みを伴うなかでの手術、全く知らない初めての病院やスタッフ、その中での入院となりましたが、トラウマとして病院を嫌がるる事もなく、私と一緒にいる事、そばにいて励まし声をかける事で、ゴロンと横になり 部分的につれて痛みもあったようですが、暴れることもなく協力的に抜糸も終えることができました。



皆さんが きっと 何故?と思われてる部分ですが、はじめは異物を食べた事による腸閉塞やそれに伴う壊死ではないかとの疑いを持っておりました。


ただレントゲンにはそうしたものは一切映らず、ではなぜ 十二指腸に穴が開いてしまったのか。
執刀医、センター長とも長らく話をしましたが、胃の中には 障害となるような異物はなかったので、胃の切開はせずにすみ 内視鏡も使い腸も出して漏れなくみたが、閉塞や穿孔の原因となるものはなかったとの事。


もし異物であれば十二指腸のみならず、他の部位にも潰瘍や穿孔が起きるのではないかという事。


またこの異物を食べた時と重なり、右前脚に対して鎮痛剤を使っていた事。


諸々を組み合わせていくと、稀なケースではあるが鎮痛剤の使用による潰瘍からの穿孔だったのではないかとの仮定がたてられたが、これも真相は定かではありません。


元々我が家に来た時から下痢を繰り返したり、おならやゲップも頻繁にあり 水をがぶ飲みする傾向にあったので、胃腸は弱めなのだと思う。


そこへきて、諸々の条件が重なり十二指腸に潰瘍ができ、最終的に3/1の時点で穿孔してしまったと思われる。

穿孔した周りは組織が壊死しており、大きく切除して縫合しました。切除した組織は肉芽また血管が太くなっており、急性潰瘍ではなく、比較的慢性に潰瘍があった可能性もあると病理診断が戻ってきました。
鎮痛剤に関しては、稀なケースで条件が重なることで潰瘍穿孔へとなることもあると。

また断端縫合ではなかった事もプラスに働いてくれた。

人の場合は十二指腸潰瘍穿孔と言えば、ストレスからくるもの、鎮痛剤などによるものが非常に多いが、犬の場合は ストレスによる潰瘍は、今のところないという話ではあった。


となると異物通過によるもの、または 前から潰瘍ができていたり、タイミング的に鎮痛剤を使用したことで一気に悪化したのか、これは 先生方も病理でも 判断ができない部分ではある。

今後は 異物はもちろんの事だが、鎮痛剤の使用は特に慎重を期する必要がある。

また 面会の際に 先生と話した中で、JINと同じケースでのオペが続いており、鎮痛剤をやはり使用されてたりのケースのようだ。

この潰瘍ができ穿孔した原因は予測でしかないので、今後も注意深く過ごす部分ではある。


もし これを目にして読んでくださった方の中で、何かの病気で確定診断がつかずに困ってらしたりであれば、もちろん 費用の面や 全身麻酔のリスクというのはあるが、やはり設備のある病院にて画像診断をされるという選択肢も持たれると良いのではないだろうか。
そして経過が思わしくない中におられる場合があるは、セカンド、サードオピニオンなども積極的に取り入れられる事をお勧めします。

また犬が苦しんでる時にそんな事と思われるでしょうが、普段から心拍や粘膜のチェック、また動画や細かいメモを取ること。
これは病院が変わっても、もたつく事なく一貫して経過を伝えることができる。
また気になった事なども細かく書き込む事で、落ち着いた時に質問の1つとできる事。

また治療経過が上向きにならない時の事も含めて、次のステップはどうするのか? 
どの時点で次のステップへ進むかなども、ノートに書き留め整理し、先生と話して決めて行くと良いでしょう。

遅くなれば慣れるほど様々なリスクが重複して来ますので、いつでも 思った時に動ける体制を整えておく事。
これは私自身、経験してみて痛感しております。

深夜は早朝で、かかりつけが開いてない場合、緊急性を感じた場合は、迷って待たずに 救急医療が受けられる病院へ連絡して指示を仰ぐこと。
日頃から 救急受けいれ可能な病院を調べて起き、
もし1つがダメでも こちらは? と動ける体制。


通常だと発見困難で見落とされがちな部分が故に、かなりJINには辛い思いをさせてしまった。
開腹した傷は 肋骨の下から オチンチンの所まで、かなり大きいです。
今まで本当に出すことがほぼなかったオチンチンですが、術後かなり顔を出す事がありこの辺も聞いてみましたが、切開部が広範囲でギリギリのとこまでになるので、つれたりして出ることがあるが、今後出っ放しで戻らなくなるとかでなければ心配ないとの事でした。


術後は ドレーンを入れての腹腔内出血の管理、排尿管理などを含めて、入院となりました。
また毎日面会には足を運びましたが、自分の気持ちを優先させてしまう事で、JINが吠えたり鼻なきしたり周りの入院してる子にも迷惑がかかることを考え、後半は先生と話をして帰るという形にしておりました。


また費用についてですが、激烈な症状が出てから本日までのトータルで 70万を超える額になりました。
保険には入っておりますが、上限枠などもありますので、ほんの気持ち程度の足しにしかなりませんが、やはり全くないよりはという感じです。

先生方も治療に入る前に、こう言う流れでこんな検査をして、難しい手術となるとこの位や費用がかかりますと説明くださるのですが、

『それはもういくらかかっても良いので、なんとか助けてあげてほしい。まだ三歳になったばかりで、このまま1人でかせるわけにはいかない!』
これが私の回答でしたした。

もちろん、様々な飼い主さんの考え方があり、全ての方が私と同じ結論を出すとは限らないでしょう。
ただ私にできる事は、今目の前で消えそうな私の命を救う事に全力で向き合う。
ただこれだけなんです。

命あるものと暮らすということは、いつ何があるかわかりませんし、逆に何もなく健康でシニア世代まで過ごし、天寿を全うできるという幸せな子はどのくらいいるのだろうか?


また命という限りあるものと理解し共に暮らしていたとしても、目の前で治すつもりで来たものが、このまま安楽死を選択しないとならないかもしれない状況になると、人というのは冷静ではいられなくなるもの。
今回は 本当に多くの事を 考える機会となりました。

また人のケースとは違う意味で、大切な機能のある部分を大きく巻き込んで潰瘍になり、組織が壊死して穿孔していた場合は ものすごく大変な時間のかかる手術になるのと、予後が悪くなったり、断端縫合などになればリスクもさらに高くなり、今回は先生から説明があったように、人とは違う部分の安楽死という選択肢がとられることもあるということ。
安楽死…   これは本人が選べるものではないし、決して安楽ではありません。
がそれを選択しなければならない状況もありうるケースと言うのがあるという事。
それを選択せざる得ない状況が存在するということも含め、命に対して非常に考える場となりました。


ERに入ってから、全てが終わり先生の話を聞き、帰宅の途についたのは、午後8時過ぎだと記憶しております。
ずっとJINを待ちながら硬くなっていたようで、車を降りた時には、身体も目もフラフラして翌日も全身の疲労感がありました。
犬を犬として冷静にみていたつもりでしたが、やはり心も身体も正直なんですね。
何時間もかけて、JINの命と向き合ってくださった先生方には本当に感謝しかありません。


CTなどを撮り踏み込んだ治療をしなければ、発見が困難なケースもあるという事。( 自分でもしっかり出来得ることは情報収集しつつ、積極的治療として画像診断などは有効かと思います)


こうした大きな設備と 経験豊富なドクターのいる施設が、もっと身近に一般的に普及してくれる事を願います。


人の医療の現場と同じで、特に救命救急、専門病院としての立ち位置の中で、繊細で高度な技術を求められ、命の判断を求められる知識、経験の豊富な獣医師が働きやすい環境が整備されてほしいものである。
こうした救急医療に携わる先生方が増えてくださること、一般外来として難しい症例の受け入れが可能となる病院が増えることで、きっとこぼれ落ちそうな命が救われる事も増えるのではないでしょうか。
救急病院も 受け入れには限界があり、緊急時は可能な限り受け入れてくださいますが、全て塞がってしまってる場合は、当日その場での受けいれが難しい事もある。

今回は こうした意味でも 当日受け入れが可能でであるERへ迎えた事はとても助かりました。


この事から3キロほど体重も落ちたJINですが、ここから2週間ほどかけて、散歩量、運動量を増やし運動不足による散歩時の興奮など、共にリハビリ期間となります。


発症から今日に至るまで、親身にそばで応援してくれたマヨちゃん、家が離れてるにも関わらず電車で 差し入れを届けて下さったゴンぞうママ、SNSを通して 応援して見守ってくださった多くの皆様、JINと関わってくださった先生方、スタッフの皆さん、友人、知人、本当に多くの方に支えられて、無事に 抜糸までたどり着け過ごせてる事、

本当にありがとうございます。

この場を借りて お礼とさせて頂きけますと幸いです。

また今こうしてる中でも、辛かったり苦しい治療の中にある 犬や飼い主様に 明るい光が射しますよう心より 願っております。
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