神の話 | 駄馬が行く

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SR400と行く、日本の旅

昨日の続きになる。


部員のうち、唯一就職の生徒は、実は元々が皆と同じ専門へ進学するはずだった。

が、夏前に急遽親の意向で就職に変更になったと聞いてる。

まぁ、金、かな。

でも本人はやる気も実力もあるので、悔しくて仕方ない。勉強もできる。資格をたくさん取ったし、ここらじゃかなり難しい会社に余裕で受かりもした。



だから、余計に、昨日の例の部員が憎たらしいやら羨ましいやら、感情が大渋滞だ。

それでも基本おとなしい性格だから、波風立てたりはしない。


実にいじましい。




部長の2年生は、前世は絶対作家活動してたと思う。実際、たいした腕前だ。

目がいいから、ちょっと作例見れば、その遥か上の作品作る。

昨年は1年生ながら、もう少しで全国展にも手が届きそうだった。


自信をつけたからか、当然進路は美大。

だが、やっぱり金だ。

自宅から通える範囲と言われ、選択肢は2校。


担任と一緒に頭を悩ませ、どうにか片方には受かる方法を見いだせた。




かね



日本の奨学金制度は、でたらめがすぎる。

ただのローンだし、全然奨学してくれてない。そのせいで、部長のような才能が埋もれていきかけた。

もっとも、本当に世に出るべき才能は、ほっといても出る仕組みではある。ただ、本人にチャンスを掴む気概があればだな。

部長は、その点は怪しい。

なにしろ挨拶もろくにできないおとなしさ。





3人の部員を見てると、こんな風に感じる。


天は片手落ちの才能を与え、その生かし方を自ら見いだせとおっしゃっているのだろう。