(2020/08/02 記)
先の記事で記した通り、ほとんどその記事の時点で大阪平野周辺は実質、梅雨明け
していたようなものでした。
急に夕立や雷が 2020/07/30(木) の夕方には来ましたが、そんなものは夏の真ん中に
だってあります。


昼に梅雨明け宣言があった 2020/07/31(金) の夕方にも、前日同様に、夕立と雷雨が
ありました。日本各地での豪雨水害の酷さとは別に、大阪管区気象台だけに関して
言及をしています。「コンピュータがそう言うてます」ばかりで、今の気象予報士は
空や雲行きを見ていないのではないか、と例年この時期書いています。
スーパーコンピュータが描く梅雨前線の予想位置が実際と合ってないのか、と疑って
空を眺めるとか、そういうことをしていないのではないかと...。
夕立の後には虹も見えました。虹の円弧にのみ日が差して、カラフルな水菓子のよう
にも見えました。

虹の全体が見えたのは一瞬で、逆側にはうっすら虹が二重になっているのが見えました。

虹の前にも日が差して、なんとも涼し気な感じでしたが、右背後の大阪中心部には
黒い雲が龍のような形で見下ろす感じで流れたり、なかなか飽きが来ませんでした。

前日から機材をスタンバイしていたものの、そのように雷雨があったので、当夜は
出番なしかと思いつつ、空を見ていました。どうやら雲は消失しそうに思えましたので、
夕飯後、機材設営して外気温順応して、21時あたりに撮影開始しました。

最近話題のネオワイズ彗星も、明け方に見えていた頃に話題に気づけば(もはや天文
マニアとは言えません)、ベランダから見えたかもしれませんが、今は夕方の北西低め
に出現するようになって、山の上方にあるマンションや公団で自宅からは全く見えません。
そんなこともあって、久々に腰を据えての天体撮影です。
特にC8+PCでの本格惑星撮影は今年は当夜が初めてです。
長年使用した接眼鏡LV8-24mmZoomと撮像用カメラASI385MC、外付けSSDは
去年新しいものを準備しました。

成果がいまいちだった去年、天候的に撮影リベンジの機会を得ず、
撮影設定失敗の振り返りをこの日までに何度かしていたものの...。
https://ameblo.jp/enigmind/entry-12486893108.html
当然、その記事を記した時に設定した値が撮像ソフトには残されていると楽観して、
その記事のように事前に自室で ASI385MC をつないで、実性能が出るかどうかは
今年は見ていませんでした。
ところがまた撮像ソフト、FireCapture 2.6 で想定する1秒当たりの撮影コマ数が
出ず、撮影開始してから慌てて、またその記事を探して、設定箇所を確認
しようとするも、ソフトウエアのどのボタンを押せば、その記事に自分で記した
設定画面になるかも忘れていました(呆)。
撮像ソフトを SharpCap3.0 に切り替えれば、去年の事前設定が残っているかと
慌てて起動するも、FireCapture 2.6 が ASI385MC を掴んだままだったからか
長時間、起動待ちの果てに異常終了してしまい、改めて FireCapture 2.6 での
設定を逐次見直しました。
NexStar8i 架台の追尾安定性もかなり悪く、1分程度の追尾で木星は写野から
逃げて行き、ある程度のコマ数を取得できた時には、木星は既にベランダの
ひさしにかかっていました。ひさしの影による口径食が始まってしまい、光学性能を
充分発揮できたとは言えない状態になり、撮影をそこで断念しました。
結局、撮影スピードは45コマ/秒以上にはどうしても上がりませんでした。
その値が期待値に比べて低いかどうかさえ、撮影開始時には不確かだったほど、
今回もまた準備が足りませんでした。

木星の左にあった土星は位置的にもう少し時間の猶予があった筈が、ずっと雲に
隠されていて、この夜は撮影機会がありませんでした。
21時撮影開始でも充分時間余裕があると考えたのが甘かったのでした。
練習台で早めに何度か試運転しておけばよかったのでしたが、1年前同様、後悔
先に立たずの繰り返しです。全く懲りません。
火星の方向には雲が無くなって来ていましたが、その時点ではまだ仰角が小さく、
独立した息子の部屋だった場所にPCを撤収させて、先に木星像の後処理(動画
データからコマをスタック処理して生成する静止画の仕上げ)をしようと考えました。

いろいろ試行錯誤したものの、最後に取得した4500コマ程度の動画データから
得られた木星像は、期待から遠い地味なものに終わりました。
不可解ですが、AS!2でスタックして仕上げたTIFF出力がRegistax6でオープンエラー
になってしまいます。この現象は去年まで無かったように思いましたが忘れてしまって
いただけでしょうか。

苦労してどうにか得たデータが何かの設定不良で使えないのか、と、とても落胆
しましたが、ダメもとで一旦、Photoshop Elements2.0で無事オープンできることを
確認してやや安堵し、そのオープン時に「色設定が想定外の深度になっているのを
補正するか」というダイアログに「Yes」応答したことと、別名保存の際に「LZH圧縮」に
なっているのと「無圧縮」に変更したことで、Registax6で無事扱えるようになり、
Wavelet処理を実行できました。....こんな過程、去年とかありましたでしょうか...(困)。
撮像素子のベイヤー配列設定が従来使用の QHY-5LII とは異なっていて、それを
修正したのは記事にもしたので覚えています。つまりは色設定が想定外になっている
こと自体が不可解で、従来発生しなかったことではないかと考えますが....。
天文ソフト WinJUPOS 11.1.5 で撮影前から分かっていましたが、大赤班が見えない
木星は実に地味な印象です。左右に衛星が見えていて、ピント面に問題ないことを
この時点で確認できました。

それから1時間半くらい後、23時過ぎに試運転をかねて、早めに火星撮影に
入りました。直前の時間切れ失敗のこともありましたが、撮影ソフトの露出プリセット
設定が実際に適合するかどうかを去年は試せませんでしたので、早めに始めるのに
越したことはありませんでした。

架台も電源再起動から設定をやり直して、木星撮影時よりは、安定して数分の
安定追尾ができるようになっていました。
プリセットの露出設定も火星には合っていて、期待以上の速度(120コマ/秒程度)
で撮影ができるようでした。早速、練習がてら、6分で70000コマ程度の大量データを
何件も得られましたが、そのうち撮像を「RGB」(3色カラー)でなく「L」(白黒)で撮って
いるらしいと気づき、それまでのデータを無かったことにして、再度、70000コマ程度
のデータを沢山撮りました。この間、6分程度の自動追尾に問題ありませんでした。

RGBでの撮影設定に直しましたら、画面の輝度がオーバーしてしまい、露出設定を
微調整しましたら、更に1秒当たりのコマ数が219コマ/秒にまで向上しました。

接眼鏡の倍率を動かしてはピントを調整して、その都度露出も調整したりの試行錯誤と
万一、70000コマ程度の大量データが後処理で受け付けられないというようなアクシデント
があった場合を想定して、少ないデータ取得もいくらか実施しました。

流石に大きなデータだったので、AS!2でのスタック処理には時間もかかり、
翌朝、期待して結果を見ましたが、古くからのご常連のKENさんや最近の大口径機
を駆使しての、まるで人工天体からの近接画像か、と思うほどの大迫力画像には
程遠い、大黄雲で模様が見えなかった2年前を除く、過去の私の火星像の水準と
さほど変わらない平凡な結果がそこにはありました。
翌日、2020/08/01(土)は朝から深夜まで、取得した撮像データからの仕上げを
して、結果を比較しました。「L」設定でのデータも、何故かカラー処理が出来ていて
問題ありませんでした。
結局、最後に取得した70000件レベルのデータからのものが一番見映えがありました。
しかし、過去の自身のベスト水準にも至っていない期待値以下の平凡な仕上がりと
しか思えません。去年、新機材を導入しての木星撮影の結果と同じ印象です。
https://ameblo.jp/enigmind/entry-12486890817.html

木星像と同様に若干縮小仕上げにしたほうが、見かけ上は締まるかもしれません。

主な地形の名称を毎回同様、付記してみました。
この愉しみは火星撮影に特有なものです。月では名称を持つ地形が多過ぎる一方、
ガス状惑星の木星や土星には、固有地形を確認する愉しみがありません。
(人工天体からの画像からの影響で、最近は望遠鏡画像でも倒立像にしない風潮
が強くなりましたが、過去の公開画像との比較で、私は倒立像で公開継続します。)

夜景は夕立後の水蒸気の上昇があってか、かなり瞬いてました。
冬場の乱気流下での撮影に似た条件で、それゆえの解像感にとどまったので
しょうか。実際、どこかピントの最適位置かを撮像時には手探りでも分かりません
でしたし、気流が安定した夜には、70000コマでの撮影は威力を発揮してくれる
のでしょうか。ちなみにAS!2でのスタック処理は「70%以上の取得データを採用」
での結果が良好でした。今回、30%、50%、70%、100%での処理を比較しました。
実質、70000コマの7割なので、50000コマ弱を使っていることになるのでしょうか。
(「閾値70%以上を採用」という意味なら、3割しか使っていないことになりますが
このあたり良く分かっていません。ただ「30%」設定からの仕上がりはスタック処理
のための基準点(AP Grid)の形状が火星像上に浮き上がって使えませんでした。)
近接画像のような先鋭さが出ない原因はどこにあるのでしょう。
単に上空気流が安定していないだけのことなのでしょうか。
ベランダでの撮影では、自宅からは勿論のこと、マンションの壁面をつたって、
エアコン室外機や生活排熱が上昇して来るマイナス要素もあるでしょう。
しかし、物騒な世の中に、武庫川河川敷などに機材を運んで撮影する気には
到底なれません。昔は暴走族っぽい集団が来ても「土星、見る?」とか先手を打って
こっちから誘導し覗かせて「すげーヤベー」とかひとしきり感激させてから退散させる
とか全然平気だったものですが、自身が衰えた今は、その足元を見て理不尽な
暴力行動に出る人間も珍しくないでしょうし、新コロナ感染のリスクまで増えては、
「画質向上に命を張るほどの価値なし」と割り切るしかありません。
更に、Registax6での「Wavelet」タグ画面で Wavelet 処理を終えて「Final」タグ画面で
「Save Image」ボタンで保存した全てのBMP画像が、後でどの画像ソフトでも扱えない
不正状態になっていました。「Resize」ボタンから出る別ウインドウでの75%縮小画像は
処理可能な状態だったので、改めて処理をし直して、「Resize」ボタンの画面で
縮小なし(「100%」設定)のまま、そのウインドウ内で「Save Image」ボタン処理を
したものは、後々、Photoshop Elements2.0などで補正可能でした。
こんな仕様不良の回避ノウハウもありましたっけ...。全く忘れていましたが、そんな
ことがあったかのようにも思えます。1年前、2年前などには当たり前過ぎて記事に
リマインドを残すことも無かったのが、今は記憶に差し障りが出て来ているという
ことなのでしょうか(汗)。準備不足での自業自得の面を差し引いても、作業の
あちこちに予期しない罠が多過ぎました。
やれやれ...。成果は期待値以下。疲労困憊です。
次の夜、夕方からの雲で撮影機会がないと判断した時、少し安堵した自身が
居ました。木星の大赤班が見えていることは分かっており、21時頃には
晴れて来ていましたが、慌てて撮影準備に入ることもしませんでした。
先に前夜の結果を全て見極めたいという想いもあったにはあったのでしたが
きっとそれだけでは無かったと思います。
ただ、達成感には程遠いモヤモヤは残ったものの、それでも撮影をした金曜の
夜(土曜未明)と、1日中後処理をして画像を仕上げた土曜の夜は、気絶した
ように深い睡眠を得ました。
過去を遡って調べると、在宅勤務は2020/02/19(水)から開始していたようです。
既に5か月半もの間、勤務もプライベートも自室6畳に閉じこもっての生活が続いて
いたのでした。インドア生活に苦痛がない私でも、在宅勤務生活が始まる前から
顕著だった酷い不眠の原因に何かそのあたりがあるのか、と改めて考えさせ
られます。
かつては「所詮、作曲創作で成果が出ない日の、お手軽に達成感を得る姑息な
作業に過ぎない」と自身で断じながらも続けていた月・惑星撮影でしたが、雲に
邪魔される理不尽が少ない夜には、成果自体の出来に関わらず、自身に大きな
何か精神的な整えの作用があるのか、と気づかされます。
ご覧いただきありがとうございます。