(2020/10/03 記・2020/10/16 公開)
2020/10/02(金)の夜も晴れました。前夜も天気は良好でしたが、先日のC8での
期待以上の出来もあり、そこからの模様の位相とそれほど変化がないだろう、と
久々に晴天の夜に火星撮影を見送りました。
火星の真横には月がありましたが、追い込んだピント位置を動かすことを避けたく
火星撮影に専念しました。前夜は逆に単枚撮影での月撮影だけで済ませましたし、
火星撮影と同じ倍率での月面拡大は、画にならないと以前確認済でしたので。


露出はほぼ前回のままで開始しました。
今回も架台の初期設定は「QuickAlign」で、北方向の設定だけで終えましたが、
追尾精度はとても安定していました。以前の制御不能が嘘のようです。

FireCaptureのモニタ画面でも、模様が時々しっかり見える瞬間が続き、気流の安定度に
良像の期待がありました。
38262コマ取得からの80%採用での仕上がりです。

地味だった模様位相が終わって、太陽湖とオーロラ湾が形成する大きな目玉模様
が見えています。
ここまでビビッドに写ったのは、私にとっては初めてだと思います。
36876コマ取得からの80%採用での仕上がりです。

同じ動画データからでの80%採用処理したAS!3での輪郭強調付TIFF出力からの
仕上がりです。

追尾が実に安定していたので、LV8-24mmZoom接眼鏡を16mm位置までズームアップ
しました。ピントの再修正が必要ですが、C8の合焦スクリューの押し引き不均衡な
印象と異なり、ある程度それでピントを合わせた後は、接眼鏡のズーム倍率の
調整でピントを追い込みました。そちらは押し引きが原理上均等になるので、
プラスマイナスに動かして、その中間をベストとする(それでもプラスマイナス幅
を徐々に縮めてそれを何度か繰り返す)やり方が有効でした。
この追い込み方は無意識にかなり以前(屋上出撃などをしていた2009年頃)から
やっていたのを思い出しました。
シャッター速度もかなり遅めにしないといけなかったものの、取得コマ/秒の値も
モニタ像で時折見える模様の印象も変わらない感じでした。

42864コマ取得からの80%採用での仕上がりです。拡大率を上げた分、コマ数を
増やして情報量を多く得ようとしました。
それほど画像に破綻もなく、過剰倍率では無かった感じです。

43893コマ取得からの80%採用での仕上がりです。

最初の画像が最も解像感があったので、それに地名を添えました。

太陽湖とオーロラ湾が形成する大きな目玉模様が、この位相では目立ちますが、
火星図のマリネリス峡谷あたりが黒々写っているのは、大口径機での近接画像
レベルの仕上がりではいざ知らず、にわかには信じがたいところも否めません。
太陽系最深の大峡谷とはいえど、太陽光が峡谷の底にまで当たって、周囲とあまり
色合いが変わらない認識で居ましたので、もしそれが本物で、細くても黒々写った
のなら、太陽光の加減で峡谷の縁の影が落ちていたのかもしれません。
処理のアヤやダブリによる偽像なのかもしれませんが、他のボツ画像を含め、
そこに何かは実際に写っている印象のほうが強いです。
確定的ではないので、「マリネリス峡谷またはその陰影か」という表現に留めます。
エアコン室外機など生活排熱が減り、上空にジェット気流がまだ居座らない今、
C8が本来性能を発揮(8インチ口径あたりが最も気流の影響を受ける、と昔、
話題にしたことがあります。気流による像の乱れの波長と口径長の比で干渉が
最も強く出るところがあるとのこと)できて、毎回の成果にワクワクする展開が
続いています。撮影時の予期しない苦労も一時期より減って、成果が出た時点で
疲労も吹っ飛ぶ感じがします。
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(追記:記事公開当日)
直前記事までに予約登録した記事が渋滞していたので、この記事の予約登録から
公開まで日数がかかったうちに、模様の叩き出しに躍起になり過ぎ気味で、やや
Registax6 の Wavelet処理が強すぎるのか、とも思い始めました。
なまじっか、強めの処理をかけてノイズ気味になっても、DeNoiseAI がノイズだけを
効果的に消してくれるために、それぞれの最適位置よりやや過剰に処理をかけて
いる気もします。少なくとも火星周縁部で輝度がハレーション気味に反転して
しまっており、本体の立体感を減じてしまっていますので、そのような状態を軽減
させるのと、模様の詳細ができるだけ出る案配を探る必要がありそうです。
また追尾が安定して、それぞれ30000コマ以上の取得が出来ているので、
逆に採用選別%を下げて良質のコマだけを使っての再処理を考えます。
像の全面がそうではないものの、南極冠周辺や他の部分に一部、ダブリの
ような偽像もあるのは、質の悪いコマが充分選別出来ていないのではないか
と考えるようになりました。
改善の効果が出れば、次の記事でそれを纏めてみます。
ご覧いただきありがとうございます。