股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座 -107ページ目

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。

構造動作トレーニングの股割りは、重力の影響を軽減できているからこそ、じっくり股関節を探り、練ることができるのだと改めて思う。若い頃は大学の解剖学研究室で多くを学ばせていただいた。当時は、生体の筋肉、関節、骨などが、実際に動く様子を想像していたが、今思うと大した想像ではなかったのだと思う。それだけ解剖学を勉強しても、自分の股関節はからっきし動かせなかった。その後、股関節を動かすことができたと思っていたが、実は筋肉を伸張した可動域に過ぎなかったと今ならわかる。股割りに取り組むようになってからは、2次元から3次元の解剖学へとステップアップした感じがした。そして、股割りの動作の質を求めるようになってからは、解剖学だけではなく、生理学、運動学、物理学、力学などの総合的な学問に発展しているようだ。そうなると一筋縄ではいかないが、宇宙際タイヒミューラー理論を使えば、何とかなりそうな気がする。今後も引きつづき、じっくり股関節を探り、練っていく。

 

腰仙神経叢は、腰神経と仙骨神経の前枝からつくられる。これから出る枝は下肢の知覚と運動をつかさどる。大腰筋と小腰筋はL1~L4、腸骨筋はL2とL3に支配される。まず、股割りは大腰筋の作用で開脚前屈をおこなえるようにする。

 

▲解剖学アトラス 越智淳三=訳

 

大腰筋の作用で開脚前屈をできるようにするためには、腰仙神経叢の経路を確保しなければならない。これは、力学的に最も強度を発揮する骨格位置を股割りの姿勢と動作に入れることだ。腰が引けて背中が丸まってしまうような姿勢では、骨盤が後傾して腰仙神経叢の経路が十分に確保されない。仙骨神経叢S1~S3が骨盤内を走行し、坐骨神経から腓骨神経、脛骨神経と枝分かれし、大腿と下腿、足指の知覚と運動をつかさどる。股割りは開脚前屈において動作を円滑におこなうために脚をキープする。骨盤が後傾すると仙骨神経叢の経路を確保できないために大腿と下腿、足指のコントロールができない。骨盤はトライアングルベースを捉えることが大切だ。

 

▲解剖学アトラス 越智淳三=訳

 

股関節を動かすことは、下肢の知覚と運動の循環である。下肢末端の足指が思うようにコントロールできなければ、股関節を円滑に動かすことができない。足指が思うようにコントロールできないと、足をなんとかしたくなるが、腰仙神経叢の流れをみるべきだし、また力学的な問題もクリアしていかなければならないのだ。

 

 

 

 

 

構造動作トレーニングの実践研究で股関節についてわかってきたことがある。私の実践研究の経過について記すのは本当に久しぶりだ。股関節は姿勢や動作の習慣によって関節運動の方向が反れる。これを股関節が外れている、ずれている、関節がゆるい、ロックなど様々に表現される。骨盤についても、歪んでいる、開いている、など表現されるが、体の各関節運動の方向が反れることや各骨のアライメントの不一致、筋肉のアンバランスな作用の影響で骨盤が定位置に収まらない。


人の体というのは、体の各部位が細かにバランスをとりあっている。一日仕事をすれば、確実に体は歪む、そのため睡眠をとる。体を横たえ骨休めをすることで、体は修復されるが、年齢を重ねるにつれ体を休めても修復されないまま姿勢が崩れ、動作が制限されていく。これは、体の各部位が細かにバランスをとることができなくなり、体の各部位を置物のように固めていくような現象だといえる。そうすると股関節が運動方向から反れてしまっても、骨盤が定位置に収まっていなくても、体を横たえ骨休めするだけでは自力で修復できない。

 

股関節が運動方向から反れていると、自重を下肢骨で分散できず、腰椎椎間関節、仙腸関節、股関節、膝関節、足関節に負荷をかける。これは下肢骨の配列が揃っていないことで、関節ばかりでなく骨や筋肉の故障につながる。1つ故障をすると、体のあちこちが不調になりやすい。これは、体が不調なりにでも姿勢を保持して動作をしなければならないので、腰痛、股関節痛、膝痛、足痛、負担のかかる箇所が体の各所に及ぶのだ。

 

股関節の運動方向が反れてしまった状態を正しい軌道に戻すには、徒手療法を用いる。程度にもよるが、それで良好になる人もいれば、また元に戻ってしまう人もいる。良好になる人は姿勢や動作の習慣にさほど問題がない。元に戻ってしまう人は姿勢や動作の習慣を見直す必要がある。姿勢や動作の習慣の問題とは、例えば、猫背のように姿勢が崩れていると頭、肩、お腹は、重力によって引っぱられてしまうことだ。そうすると、それらの重みによって股関節は、外へ外へ押し出され、ガニ股になる。体は常に重力の影響を受けているので、力学的に最も強度を発揮する骨格位置を姿勢や動作の中に入れて、正しい軌道で股関節を円滑に動かしたい。

 

▲日本人体解剖学 金子丑之助著

 

さて、力学的に最も強度を発揮する骨格位置を姿勢や動作の中に入れて、股関節を正しい軌道で円滑に動かすことができるようにするためのトレーニングとして私は股割りに取り組んでいる。股割りは重力の影響を軽減しておこなえるトレーニングである。例えば、スクワットは下肢骨の配列が良好で、股関節の運動方向が正しい軌道にある状態でおこなうことができれば効果的だが、そうでなければ重力の影響、自重の重みで股関節に無理な負荷をかけることになる。股割りは下肢骨の配列、股関節の運動方向の軌道を正すのに効果的だ。その状態でスクワットをおこないたい。

 

 

私はスクワットにおいても重力の影響を軽減しておこなえるよう股関節屈曲運動として行っている。股関節の屈曲運動は脊柱の配列を保持することに集中してしまい、下肢がおろそかになりやすい。力学的に最も強度を発揮する骨格位置を姿勢や動作の中にない状態でスクワットをおこなうとガニ股になる。股関節を正しい軌道で円滑に動かすことが大切だ。

 

 

股関節の可動域が少ない人、いわゆる股関節が硬い人の股割り指導をしていると、股割り動作を正確におこなえれば、見た目に可動域が拡大しているようにみえなくても、本人は股関節が軽く動かせるという。これは、股関節の運動方向やそれに作用する筋肉が正しく働くことで股関節を円滑に動かすことができるようになるからだと思う。また、重力の影響や自重が軽減でき、股関節内の圧力が軽減され、負荷が軽減した状態になったのではないかと考えている。起床時に身長が伸びるという経験があると思うが、重力の影響を軽減できた結果なのではないだろうか。

 

股割りは開脚前屈の動作時に、それに作用する筋肉を確実に収縮できるようにしたい。筋肉は収縮時に力を発揮する仕組みだ。股割りを、柔軟体操と勘違いして、力を抜いて開脚前屈の形を作ってしまうと、股関節を正しい軌道で円滑に動かすことができない。それは、股関節の関節運動の方向を反らしてしまう原因になり、股関節が外れている、ずれている、関節がゆるい、などの状態をつくり、故障や股関節の機能低下、下半身の崩れなどにつながる恐れがあるので注意したい。

 

構造動作トレーニングの股割りやスクワットは姿勢や動作を向上させるためのトレーニングである。トレーニングで得たものは、歩く、走るなど基本動作に落とし込むことができてトレーニング効果を出せたといえるのだ。

 

 

 

 

今年の夏至はあいにくの雨。毎年、夏至が近くなると大気が圧縮されたような感覚がある。気象病の一種かな?ここのところ夜は多度川沿いを歩いている。今年は蛍が多い。夜はピントが合わない・・・
 
 
蛍が飛んでいるところをカメラに収めようとしても月にしか見えない・・・
 
 
お尻が光っているのだが・・・
 
 
夜の蜘蛛は神秘的だが、田舎の蜘蛛はやけにでかいぞ。オニグモ?
 
 
足元にカブトムシかと思いきや、カニ。今年はまだカブトムシ、クワガタムシを見ていない。
 
 
と思いきや、自宅の網戸にクワガタの雌がいた!いよいよ、楽しい虫の季節です。