5月が終わります。 今年の5月は、例年になく長く感じました。
ゴールデンウィークには全国から多くの方が来院され、 治療院としてはとても充実した時間でした。
その一方で、 母が2度の救急入院。 義理の父も入院中。
これまで考えなくてよかった「親の介護」という現実に、 急に向き合うことになった月でもありました。
仕事の充実と、家族の心配。 その両方が重なったことで、 5月はいつも以上に濃く、長い時間になったのだと思います。
◆ 当院に来られる方の幅の広さ
えにし治療院には、本当に幅広い方が来院されます。
小学生から高齢者。 一般の主婦の方から、競技者、プロアスリート。 さらに、医師・弁護士・大学教授といった専門職の方まで。
年齢も、職業も、身体の理解度もまったく違う方々が、 同じ場所に集まり、身体の使い方を学んでいく。
これは、構造動作が 誰にとっても必要な“身体の本質” であることの証明だと感じています。
◆ 9割以上の方に喜んでいただける一方で
来院される方の90%以上には、 動作指導や軸調整の変化を喜んでいただけます。
しかし、中には 椅子の座り方を変えることで調子を崩し、 元の座り方に戻られる方もいます。
残念ですが、これが現実です。
身体の構造や習慣、 そして“受け入れるタイミング”には個人差があります。
私の指導は万能薬ではありません。 だからこそ、一人ひとりの身体に合わせて、 丁寧に向き合う必要があります。
◆ 「軸ってなんですか?」という質問
来院者からよく聞かれる質問があります。
「軸って何ですか?」
関節は、軸を中心に動くように設計されています。 運動軸調整とは、この軸を整えて、 身体が本来の動きを取り戻すためのものです。
軸がズレると、 関節は正しく動かず、無駄な力が入り、故障しやすくなります。
逆に軸が整うと、 動きは軽くなり、力は自然に伝わり、 身体は驚くほどスムーズに動き出します。
◆ 軸は“固有感覚”。自分では気づけない理由
軸は、意識で感じるものではありません。 身体の奥に流れている“固有感覚”です。
そのため、
・軸がズレていても気づけない ・調子が悪くても原因がわからない ・故障しても「筋力不足」と誤解する
こうしたことが起こります。
軸は“意識に上がらない感覚”だからこそ、 専門家の観察と調整が必要になります。
◆ 私が見ている「軸の感覚」
私が扱っている軸の感覚は、 施術歴33年だけでは到達できなかった領域です。
そこに加えて、 股割りを23年間続けてきた経験があります。
股関節の深部を自分の身体で感じ続けてきたことで、 “軸が通る瞬間”の内部の変化を、 身体の奥から理解できるようになりました。
施術で培った観察力と、 股割りで育った深部の固有感覚。
この二つが重なって、 ようやく今の「軸の感覚」にたどり着きました。
これは知識ではなく、 身体の奥でつながった“実感”の世界です。
◆ おわりに
5月は長く、濃い時間でした。 でも、その長さの中で、 自分の仕事の意味や、身体の本質、 そして家族との向き合い方を改めて考える時間にもなりました。
6月は、少し呼吸を整えながら、 また一人ひとりの身体と丁寧に向き合っていきたいと思います。
