すべての動きを凌駕する股関節絶対感覚のトレーニングの方法 | 股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。

昨日まで、できていたことが、今朝は、できなくなっている、というような状況になることがあります。これは、股関節の絶対感覚がなければ、誰にでも、起こりえます。
 
もう一度言いますね。股関節の絶対感覚がなければ、誰にでも、起こりえるのです。
 
 
絶対感覚というのは、固有感覚という、体の中を流れる無意識の感覚によって、支配されています。固有感覚は、無意識下で、運動調節する感覚ですので、昨日まで出来ていたことが、今朝は出来なくなっている、というのは、固有感覚が運動調節をしていない状態を意味します。
 
絶対感覚は、数値で測ることのできない、未知数の感覚であり。音楽でいう絶対音感のように、確立されたものであれば理想的でいいと思います。
 
私は絶対感覚に最も近い人は、全人類が「よーい、どん」で走った際、一番速い人だと思います。また最も力が強い人、また最も高く飛べる人だとも思います。
 
ただ、そのようなトップオブトップでさえ、故障をしたり、調子を崩すこともあるでしょうから、完全な絶対感覚を持つ人が人類の中にいるのか、どうかは不明です。
 
どうして、私にそんなことが、わかるのか?
 
それは、私が固有感覚を失った経験があるからです。それでも、失ったままではわかりません。リハビリを経て、固有感覚を取り戻し、腸腰筋を使えるようにして、股関節を動かせるようにトレーニングをしたからです。私は股関節の絶対感覚を手に入れたくて20年以上、トレーニングを続けています。
 
では、腸腰筋が使える状態の場合は、どのようにトレーニングを進めていけばよいのかについて説明します。
 
トップ選手は、基本動作の重要性を感覚的に理解していると思います。走り込みや、素振りなどの基本動作です。その中で何をするのか、というと、動きの中身を観るトレーニングを行います。何度も、何度も、動作を繰り返すことで、動きの中身が観えるようになってきます。
 
私の場合は、股割り動作を20年以上、繰り返してきていますから、股関節というものを身近に実感しているんですね。そうすると、わずかな股関節の可動域の広がりでも、わかるようになります。
 
この時、無意識下では固有感覚が、わずかな股関節の可動域の広がりを調節できるようになった、という感じで知ることができます。こうして、同じ動作を何度も、何度も繰り返し、動きの中身を観るトレーニングを続けていくと、その遥か先のゴールには、絶対感覚があります。
 
ゴールは、絶対感覚です。
 
元々、絶対感覚に近い人たちが、現在、人類のトップを走っているわけですが、私のように後天的にスタートしたとしても、この先、絶対感覚を手に入れることが出来なかったとしても、このルートに乗ってゴールを目指すことができるのです。絶対感覚に近づいていくことはできるのです。人の体というものの可能性は、図り知れません。
 
ですから、まだ若い選手諸君は、元々、腸腰筋を使える状態であったならば、私の遥か先をいっていて、絶対感覚を目指せるのですから、目指さない手はないと思います。ぜひ、基本動作で、動きの中身を観るトレーニングされるといいと思います。そうすれば、成績は爆上がり、不調知らずで、間違いなし!

 

股関節絶対感覚のトレーニングの方法ポイントは、頭のてっぺんから、指先まで、骨格位置をセットすること、神経系統を構築します。

 

 
①股関節は、腰仙神経叢の流れを確保します、腹から下肢、胸郭から頭、腕、全身で腰仙神経叢の流れを確保します。
 
②股関節は、重心移動で動かします。
 
走り込みの場合は、上体→腕→股関節→足の順
 
素振りの場合も、上体→腕→股関節→足の順で、重心移動をします。
 
股割りも、上体→腕→股関節の順で、重心移動をします。
 
股割りの優れたところは、走り込みや、素振りのような、速い動作と違って、ゆっくり動作を観れるところです。
 
なので、私でもできるところです。
 
③動作の中身を観るのは、全身の位置、運動方向、股関節の動き、この3つを常に観ながら、動作をする感じです。
 
④反射、これを忘れてはいけません、筋肉の伸張反射です。
 
走り込みの場合は、踏み込み→後ろ足が前に出る感じ。
 
素振りの場合は、ため→放つ感じ。
 
股割りは、切り返して伸張反射です。
 
このような感じで、同じ動作を何度も、何度も繰り返し、動きの中身を観ることができるように、していきます。
 
まとめると、股関節の絶対感覚は、すべての動きを凌駕する、人類の可能性ということです。すでに、腸腰筋を使える状態の場合は、すぐにでも取り組めるはず。ですから、トレーニングをするときは、動きの中身を観ることを、心がけて、股関節の絶対感覚を目指してください。そして、自身の感覚を高めていって、成績を爆上げ、不調知らず、最高のパフォーマンスが、できるといいですね。
 
 

すべての動きを凌駕する股関節絶対感覚のトレーニングの方法