6月に入り真夏日が続いたり、大雨が降ったりと、天候が安定しない。一日中、施術に集中していることが多かったので、山歩きに行けていない。身体が鈍ってしまうような感覚があるので、運動不足解消のため、夜涼しくなったころに蛍を観がてらウォーキングするのが日課になっている。
さて、奥歯の痛みと股関節痛で来院された方があった。右の奥歯が痛いので歯科医院に行ったが、歯科医は歯に問題がないといわれたそうで、それに加え、右の股関節が痛いので、気が晴れない様子。股関節の動きの検査、顎関節の動きの検査をすると、左右差が確認できる。身体を調整してから、姿勢を正すと、奥歯も股関節も痛みがない。実際に、おにぎりと羊羹を食べてもらったが、痛みはなかった。本人は症状が出ているところに意識が向いているが、実際には症状とは別の離れた箇所が問題をつくっていることが多い。
日常生活では、無意識に自分が動きやすい範囲内で動作をしている。おそらく、身体の使い方に左右差、歪み、捻じれを感じている人は多い。それらの感覚は身体のサインであり、症状の出ている箇所が、別の箇所の補正に働いてことが多い。しかし、専門家でなければ、どのように修正すればよいのかが分らない。
自分でできることは、身体が回復しやすい状態に整えること。規則正しい生活を心がけること。良質な睡眠、運動、食事の習慣が、身体が回復しやすい状態に整える。また、身体の使い方の左右差、歪み、捻じれを予防するのに様々な方法があるが、私は牧神の蹄と骨盤おこしを来院された方に指導している。
身体の捻じれは、利き手・足、古傷、身体の使い方、気持ち、など様々な背景が重なり現状の状態をつくりだしている。自分では、思いもよらないことが関係していることも少なくない。例えば、自分でも忘れていた、子供の頃に転んで怪我をした箇所が、身体の捻じれのループの中にあることがある。身体の捻じれのループを探ることは、複雑なことなので、まずは回復しやすい身体つくりをすることと、今以上の身体の捻じれをつくらないよう予防しておくことが大切だ。