股関節の跨(クワ)と足首の「くは」、馬歩 | 股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

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股関節の可動域を広げるために、深部感覚や運動軸の視点から動作を分析し、滑らかに動ける身体づくりを探求するブログです。

今日は午後の施術が終わってから、太極拳をされている方から跨(クワ)の話を聞いた。太極拳では、鼠径部や股関節のことを跨(クワ)といい、姿勢を保持するときに跨(クワ)を緩めることが大切なのだが、できない人が多いという。
 
 
▲日本人体解剖学 金子丑之助著
 
私が「跨」という漢字のそもそもの意味は何ですか?と聞くと、わかりません、ということなので調べてみた。
 
跨は足+夸から成る。夸は、「ほこる。大げさに言う。おごる。たかぶる。」の意味。跨は、 乗る。またがる。またぐ。のりこえる。こえる。占領する。占有する。拠る。また。またぐら。」の意味。
 
どうも、跨は鼠径部や股関節というよりも、跨ぐ(またぐ)という意味。太極拳では馬歩という基本立ちの練習をするそうで、これが馬に跨る姿勢だということで、意味がつながった。
 
結局、股関節が使える状態でないと太極拳の跨ぐ(またぐ)ということを実感できなさそうだ。股関節が使える状態にない方は、鼠径部のつまりや股関節の可動域不足を股関節の筋肉や関節に原因があると考えて施術を希望されることが多い。しかし、実際には股関節の部分の原因でないことがほとんどなので、跨(クワ)を緩めることができない。まずは、跨ぐという動作を見直してみることが大切だ。
 
また、足首のことを「くは=鍬」という。かかとからつま先までの部分が、鍬の平な刃の部分にあたるので鍬腹という。また、かかとから先を「くは」といい、「くはゆぎ(曲肘)」「くびす( )」などの語がある。遠くを望み見るとき、そこを立てるのが「くはたつ」で、かかとをあげ、背伸びして見ることをいう。先日のかかとの意味、歩き方、踵骨(旧名:跟骨)calcaneusu(=os calcis)の記事を読んだ読者の方から教えていただいた。足首(くは)についても、使える状態にすることが大切だ。
 
股関節が使える状態にない人は、踵に負担をかけている人が多い。跨(クワ)と足首(くは)を併せて見直すことが必要だと思う。
 
 

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「跨」

 

コ・カ(クヮ)

またぐ・こえる

 

声符は夸(こ)。 夸 に胯の意があり、ものを跨越(こえつ)することをいう。跨馬・跨鶴のように乗る意から、跨有(こゆう)のように広域を領有支配すること、跨陵のように敵地を侵冦する意に用いる。

 

「字統(白川静)」

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