昨夜の名古屋「またわり」練習会は固有感覚を高めるトレーニングを重点的にした。
それは、新刊「深部感覚で体がよみがえる」の刊行前にメンバー全員の固有感覚というものの整理を兼ねてトレーニングの目標を明確にしておきたかったからだ。
恥骨の位置感覚はポジションの指標になる。
股割り動作に限ったことではないが、この感覚が薄いとポジションが安定しない傾向にある。固有感覚を高めるために他の視覚、表在感覚を利用するのだが、どうも鈍くなった恥骨部分の感覚受容器だけでは感覚を認識し知覚にまでいたらない。そこで触圧覚に工夫をこらして股割り動作を練習した。
方法は、
位置覚の入力-統合-出力、
動作の入力-統合-出力、
をゆっくり繰り返す。
足のアライメントの修正、関節角度の補正を慎重に行うために
なんとなく練習量としては物足りなさがある。
しかし、確実に質の良い動作だったことが効果としてあらわれた。
足が軽やか、股関節が力感なく滑らかに動く、など。
これはどういうことだろうか?
狙い通りの運動ができたということなのだ。
スポーツ選手は、フィジカルトレーニングで疲労感、力感、筋肉がパンパンに張った感じ、負荷がかかった感じを得て、トレーニングをしたという達成感に慣れている。私も柔道の選手時代はトレーニングは体を追い込むもので、動きが軽やかに滑らかになるという経験をしたことがなかった。これは、トレーニングの目的が違うか、考えていなかったのか、わかっていなかった、ということ。
この股割りトレーニングは股関節の動きを滑らかにする目的でおこなっているから、股関節の動きが軽やかに滑らかに感じられたのならば狙い通り、その逆ならば方法を見直す必要がある。
股割りに限らず、トレーニング後に疲労感、力感、負荷感が残るような方法はよく考えるべき。試合の後、やらなければいけない労働の後に体が疲労することとトレーニングで体が疲労することは意味が全く違う。トレーニングは試合や労働で疲れにくい体を作り、わざわざトレーニングで体を酷使する必要はないと私は考えている。それが忍耐力を鍛えるという目的ならば異論はない。
しかし、リハビリやトレーニングにおいて疲労しやすい状態にある体に対して疲労感を残すというのは考えにくい。まずは疲労しやすい状態から疲労しにくい状態にして動きを滑らかにキレを与えていく、ということが望ましい。
トレーニングで疲労感、力感、負荷感が残るような方法を重ねていけば、忍耐力はつくかもしれないが、滑らかに動くという感覚からは遠ざかり、多くの選手がカラダ、動きを鈍らせている。これは、固有感覚を鈍らせるからである。動きのトレーニングはガンガン体を動かして、動きが軽いというのが理想である。
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