だが、長年バレエをみてきた指導者たちはいう。
「身体の柔軟性は増しても動きは良くなりません...」
ベテラン指導者たちは気づいている。
バレエ指導40~50年の先生の若い頃には「ストレッチ」という理論がなく、当時は「柔軟体操」といったそうだ。
ここでいう「ストレッチ」は静的ストレッチ、筋肉の伸張反射を抑えるためにゆっくりと筋肉を伸張する。
反動をつけて筋肉を伸張すると、急激に伸張反射が起こり、筋肉を傷つける恐れがある。
つまり、「ストレッチ」は安全であるということなのだろう。
しかし、ストレッチをやり込む程に、身体はやわらかく動けそうに見えるものの動きは一方通行になる。また、怪我の予防になるはずなのだが故障は絶えない。
そこには、「何故しなやかに踊れないのか?」という最も根本的な問いかけに応えないで、硬い筋肉がよくない、と思い込んだまま時間が止っている。
なぜ、筋肉は硬いのか?
ということを考えることができたなら「動き」に注目できるはず。
これは、バレエダンサーに限らず、スポーツ競技全般にいえる。
指導者の方には、しっかり「動き」を探求し、次世代のためにも「~ストレッチ」から脱却していただきたいと願う。
