"dine" | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は"dine"を取り上げたいと思います。

 

まず確認のため発音にふれておくと"dine"/dain/となります。関連することばの"dinner"では/dinər/となり、"i"の発音が異なります。また"diner"/dainər/となります。それぞれの発音をおさえておきたいですね。

 

では"dine"の意味の方を『ロングマンExams英英辞典』で見てみましょう。

 

"dine"

 

to eat dinner

 

ex) He was dining with friends at the Ritz.

 

「ディナーを食べること」と簡潔な定義ですね。例文もわかりやすいと思います。この"dine"を「食事をする」と覚えている方がいるかも知れません。実際英和辞典にも「食事をする」が載っていますがニュアンス的に少し注意が必要ですね。

 

その点を探るために同じくロングマンで"dinner"を見てみましょう。

 

"dinner"

 

the main meal of the day, eaten in the middle of the day or the evening

 

ここから一日のメインの食事で、昼か晩に食べるものと理解できます。つまり朝食だったり単なる食事ではないということです。

 

わざわざ知っている"dinner"を改めて英和辞典で引いたり英英辞典を見る人は少ないと思いますが、"dinner"の本来の意味を知らない人は調べてみる価値があります。辞書は通常知らない単語を調べるときに使いますが、知っていると思っている単語を改めて疑って引いてみることも大切かと思います。

 

"dinner"の意味がわかるとロングマンのリッツでの食事が昼か晩のメインの食事であることが理解できます。

 

ではなぜ"dine"の訳語に「食事をする」があるのか?英文を訳すときにいちいち「ディナーを食べる」や「その日のうちのメインの食事を食べる」などとすると収まりが悪いことが考えられるかもしれません。なのでスッキリ収まる日本語訳としては「食事をする」でもいいのかもしれませんが、その意味することはしっかりとメインの食事である「ディナーを食べる」ということを理解しておきたいです。