"pliable" | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は"pliable"を取り上げたいと思います。

 

"pliable"という単語はあまり目にしないかもしれませんが、関連することばは聞いたことがあるかもしれません。今回は

"pliable"の意味を確認して関連することばまで見ていきます。

 

ではいつも通り『ロングマンExams英英辞典』"pliable"を見てみましょう。

 

"pliable" 

 

1 able to bend without breaking or cracking

 

ex) a shoe made of soft, pliable leather

 

2 easily influenced and controlled by other people

 

ex) Senior officials would have preferred a more pliable government.

 

ここでは2つの定義をあげてみました。1の方は"able to bend"の意味となります。例では"pliable leather"とありますね。曲げることができるということから、柔軟な感じや曲げやすいと理解できます。"without breaking or cracking"も重要で壊さない点も意味としてはおさえておきたいところです。

 

この1を踏まえた上で2を見てみます。今回注目しようと思ったのはこの2の方です。意味は簡単に影響されたりコントロールされるとあり、誰によってかと言うと他の人々と続いています。1の意味とつなげて考えると柔軟で順応性のある感じがつかめそうです。例文では"pliable government"と使われています。

 

"pliable"の1と2の意味を確認できたところで、何か関連することばは思いつくでしょうか?答えは"pliers"です。日本語ではカタカナで「プライヤー」と呼ばれるものです。こちらも同じくロングマンの説明を見てみましょう。

 

"pliers"

 

a small tool made of two crossed pieces of metal, used to hold small things or to bend and cut wire

 

道具の説明ということで英語で定義するとこうなるという感じですね。ポイントは英語の"pliers""-s"と複数形になっていることです。これは"two crossed pieces of metal"というところからですね。一方日本語では単数・複数を意識しないからか?「プライヤー」と「ズ」はつかない形になっています。このあたりは英語と日本語による認識の違いですね。

 

恐らく日本語の「プライヤー」はカタカナであることから英語の

"pliers"などから来ていると考えられますが、その際に"-s"を残さないで省いたことが日本語的なものの見かたや考え方を表していると言えそうです。

 

"pliable"という単語を単独で覚えるよりも、"pliers"のような関連することばと一緒に覚えると理解が深まると思います。そのためには紙の辞書では調べる単語の近くの単語にも寄り道するのがおすすめです。また電子辞書ではこのような寄り道がしにくいというデメリットがあることを指摘しておきます。