英語で傘をさせますか? | 英語の世界観

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私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は「英語で傘をさせますか?」をまとめたいと思います。

 

英語で傘は"umbrella"であることは知っていても、「傘をさす」を言えない英語学習者は意外に多いかもしれません。

 

もし「傘をさす」を英語でどのように言うのかわからない場合は、"[          ]+an umbrella"の[ ]に入る動詞をとりあえず予想してみましょう。

 

今回も一応『ロングマンExams英英辞典』"umbrella"の意味を見てみましょう。

 

an object that you use to protect yourself against rain or hot sun. It consists of a circular folding frame covered in cloth.

 

ex) It started to rain, so Tricia stopped to put up her umbrella.

 

ここではものとしての傘の説明ですね。雨だけでなく日傘としても使われることがふれられています。

 

そしてポイントは例文の"put up her umbrella"です。この"put up"「傘をさす」ときに使われる表現です。難しい単語ではありませんが、知らないと出てこない表現ですね。

 

上で予想した動詞は当たったでしょうか?知らなかった場合恐らく"open"を考えた方もいたかもしれません。英和辞典では

"open"を「傘をさす」に使っているものもありますが、動詞的には"open"は開くで「傘を開く」だけと考えられます。

 

やはり「傘をさす」のは上に向かってなので"up"を使って"put up" となります。

 

"umbrella"という単語を知っていてもなぜこの"put up"を知らないのかを考えてみると、単語の結びつきである"collocation"(コロケーション)の知識が不足していると言えそうです。

 

日本語でも「傘」をどうするか?つまりどの動詞と結びつくのかを考えると、「さす」「閉じる」「持っていく」などいくつかすぐに思いつくでしょう。これと同じように英語でも"umbrella"と結びつきやすい単語[動詞]があるということです。「さす」が"put up"で、「閉じる」は"close"や"fold"となります。また「持っていくなら」"take"が使われます。

 

これらのコロケーションの情報はある程度英和辞典に示されているので、単語一つだけを覚えるのではなく、その単語と結びつきやすい単語も一緒に覚えていくのが大切ですね。