"cleanse" | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は"cleanse"を取り上げてみたいと思います。

 

これはたまたまニュースを読んでいたら出てきた単語です。

"cleanse"だけだとあまり馴染みが無いかもしれませんが、少し形を変えると聞いたことがあるような単語になります。

 

まずは『Longman Exams Dictionary』で"cleanse"の意味を確認してみましょう。

 

/klenz/: to remove everything that is bad or immoral from a person's character, an organization, or a place - used especially in news reports

 

まず読み方が間違えやすいと思ったので発音記号も示しておきました。"cleanse"の最後は/s/ではなく/z/と濁ります。そして意味の方悪いものなどを取り除くニュアンスがあることがわかります。

 

一般的に日本人でも聞いたことがあるような単語にするには、最後に"r"をつけて"cleanser"にします。これで「クレンザー」となります。あの掃除用の洗剤だったり、メイク落としなどで使われるものです。

 

この「クレンザー」は、上で取り上げたロングマンの意味とは少し異なりますが、汚れなどを取り除いてきれいにする点で似ているでしょう。

 

そしてニュースで出くわした表現に、"ethnic cleansing"というものがありました。上で見た"cleanse"の意味からこの表現の意味を想像できるでしょうか?

 

この"ethnic cleansing"も『Longman Exams Dictionary』に載っていたので定義をあげておきます。

 

the action of forcing people to leave an area or country because of their racial or national group

 

ここでは人種などの問題で取り除かれるのは"people"となっています。この"ethnic cleansing"は日本語訳としては「民族浄化」などがあるようです。

 

"ethnic cleansing"は、人種差別などで特定の人々が取り除かれてしまうので、いい意味では使われない表現ですね。

 

今回のように"cleanse"とその関連する表現の"ethnic cleansing"など、セットにして覚えると意味の理解も深まるのでおすすめです。