"only"と"child"を使った表現 | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今回は"only"に注目しながらある表現を見てみたいと思います。

英語には似ていて意味がかなり違う表現があります。

次の2つの意味はわかりますか。

① only a child

② an only child

②の方は母音の前ということで"a"ではなく"an"になっていますが、どちらも使っている単語は同じです。

でも形、つまり語順が違うので意味も違います。

そろそろ答えは出たでしょうか。

これを考えるときには、"child"に注目してもだめです。"child"はどちらも最後に来ていて子供の意味だからです。なのでここでのポイントは"only"です。

"only"には形容詞、副詞、接続詞の意味がありますが、①と②はそれぞれどれなのかがわかればその意味もわかります。

まず他の節と接続されていないので、ここでは接続詞の意味は消去されます。

残りは形容詞と副詞の二つです。

形容詞は名詞の前に来ますが冠詞がある場合は、「冠詞+形容詞+名詞」の順番になります。したがって②の"only"は形容詞の意味です。

そして①は副詞で"a child"に"only"がかかっている感じです。

副詞の方は「単に」という意味で、形容詞の方は「唯一の」という意味で使われます。

これを使うと次のような意味になります。

① ほんの子供

② 一人っ子

ほんの少しの語順の違いですが、品詞が違って意味もこのような違いになります。

今回の"only"で、やはり語順と品詞は重要だと改めて感じました。