"cry"と"weep" | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今回は久しぶりに類義語を見てみたいと思います。

"cry"と"weep"です。

どちらも日本語訳では「泣く」とありますが、その違いは何でしょうか。いつもどおりロングマンExams英英辞典を見てみましょう。

"cry"
to produce tears from your eyes, usually because you are unhappy or hurt

"weep"
to cry, especially because you feel very sad

それぞれの大意は、"cry"は「あなたの目から涙を作ること、たいていあなたが悲しかったり、傷ついているため」で、"weep"は「泣くこと、特にあなたがとても悲しく感じるため」となります。

これを見るとそれほど違いがないように感じます。

しかし"weep"の説明の前に"formal or literary"とあります。

つまり「フォーマル、もしくは文語の」という意味で、少し固めの表現と感じられます。

またロングマンExams英英辞典にある"cry"のstudy noteのthesaurusには次のように"weep"を説明しています。

weep: a literary word for "cry"

ここでも"cry"の文語的な表現が"weep"であることが分かります。

では最後の二つの例文を同じくロングマンから見てみましょう。

Upstairs, a baby began to cry.

She wept for the loss of her mother.

「2階で赤ちゃんが泣き始めた」と「彼女は母の喪失で涙を流した」となります。

"cry"と"weep"はどちらも「泣く」ことを意味しますが、"weep"の方が文語的でフォーマルな表現ということを知ってもらえればと思います。