"fair"に色がある? | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

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今日は"fair"についてです。

日本語にも「フェア」と使われていますが、英語にはどのようなニュアンスがあるのでしょうか。まず基本的な意味をロングマン英英辞典(Active Study)で見てみましょう。

reasonable and acceptable, according to what people usually think is right

大体の意味は「人々が正しいとたいてい考えているものに応じて理にかなっていて受け入れられる」ということです。

これだけでは分かりにくいので"fair play"というものを考えてみましょう。日本語にも「フェアプレイ」と使われていますが、スポーツでどのように振舞うべきかと人々が正しいと考えているものに一致しているものが"fair play"になります。そういうものは受け入れられ賞賛されます。

日本語では"fair"は「公正な」「公平な」という訳があります。

英語の"fair"には良い意味、イメージがあります。以下にいくつか例をあげてみます。

"fair lady" 「美しい人」
"fair play" 「フェアプレイ」
"a fair day" 「天気の良い日」
"fair way" 「フェアウェイ」( ゴルフ)

これらの例から"fair"の良いニュアンスが分かると思います。

また"fair"には次のような色を表す表現があります。

"fair hair" 「金髪」
"a fair complexion" 「白い肌」

"fair"という一つのことばで「金」と「白」の二つの色を表すのは興味深いものです。日本語にはこのようなものはないのではと思います。

"fair hair"も"a fair complexion"も、"fair"ということばから考えると、もしかするとこの二つは好ましいものと考えられていたのではないかと感じます。

取りあえず"fair"は良い意味、イメージがあり、更に色を表すことをおさえておきましょう。
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