"introspection" | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は少し難しいことば"introspection"を見てみたいと思います。

このことばは、日常会話ではあまり登場しないともので、学問の専門書などで見かけるものです。日本語では「内省」と訳されますが、「内省」とは何かを高校生に聞いても答えられないでしょう。

こういった時はもっと噛み砕いて理解する必要があります。

いつも通りロングマンExams英英辞典を見てみましょう。

the process of thinking deeply about your own thoughts, feeling, or behaviour

大体の意味は、「あなた自身の思考や感情や振舞いについて深く考える過程」ということです。

確かに堅く難しいことですが、これなら高校生にも分かる説明だと思います。

やはり英語を英語として理解した方がいいということです。ロングマンは2000語で定義を行っているので、単に別のことばに言い換えるのではなく、2000語で分かりやすく説明しているので、ことばの意味がよく分かるのです。

"introspection"は哲学などに出てくることばですが、日本語で西洋哲学書を読んだことがある人は分かると思いますが、ことばが分からなくて難しいです。しかし英語など原語で読むとそれほど難しくないことが分かります。

これは西洋哲学の概念を日本語に訳しているのが原因です。"introspection"を「内省」と訳して読むよりも、英語のまま"introspection"を理解した方が楽ということです。


今回の"introspection"で、やはり英語は英語として理解すべきということを再確認しました。

日本語の哲学書がどれほど難しいのか知りたい方は、西田幾多郎の『善の研究』を立ち読みしてみて下さい。