辞書の話ー小型辞典 | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は久々に辞書の話です。

今回取り上げるのは、以下のような小型の辞書です。

デイリーコンサイス英和辞典

この辞書は、三省堂の『デイリーコンサイス英和辞典』(第7版)2003年です。これの初版が1957年なので、かなり伝統の辞典と言えると思います。

画像で分かるように、本当に手のひらサイズで、持ち運びには便利な辞書です。昔大学の時にこのような小型な辞典を持ち歩いていましたが、今では電子辞書が主流なので、小型な便利な辞書も売れなくなっているかもしれません。

本辞典は小型なのに、83000項目を収録しているのは便利だと思います。しかし小型故、学習的要素はあまりなく、例文もほとんどないので、学習者向きではなく実用的な辞典と言えます。したがって中学生、高校生にはお勧めできません。

ある大学の教授が学生時代に、このような小型の辞典を英文学の授業で使っていた所、指導教授に怒られたという話をある本で読んだことがあります。なぜ怒られたかは、文学を深く読むのに小型の辞典ではできないからです。

なので、小型の辞典は専門的に文学や英語論文を読むのには不向きです。

ではどういう人向きかというと、ある程度英語の力があり、実用的に英語を読むのには使えると思います。例えば、単語の意味だけ調べられれば英文が読める場合です。この場合、文のつながりや文法の知識は分かっていることが前提になります。

学習辞典は文法の説明が丁寧に多くありますが、それらがあまり必要でない人にはこのような実用的な辞典がいいかもしれません。

小型ということを考えると、持ち運ぶ必要がある時にとても役立つ辞書だと思います。

必要に合わせて辞書を選ぶことをお勧めします。