"tree"=「木」か? | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は基本単語"tree"を取りあげます。

"tree"と言えば「木」のことを意味していると思いますが、やはり日英にはズレがあります。早速いつも通りロングマン英英辞典(Active Study)を見てみましょう。

a tall plant that has a trunk, branches, and leaves

大体の意味は、「幹や枝や葉のある高い植物」ということです。

確かに日本語の「木」と同じことを言ってると感じますが、次のような日本語を英語にするとどうなるでしょうか。

「このイスは木で作られている」

普通この日本語を"This chair is made of a tree."とは言いません。こういった場合、イスに幹や枝や葉があることになってしまうからです。

この場合英語では"wood"を使います。同じくロングマンで"wood"も見てみましょう。

a material made from trees

「木から作られた材料」ということで、「木で作られた~」や「木製の~」を英語で言うと、"~ made of wood"と表現されます。

このように英語では、自然にある木と材料としての木を分けていることが分かります。これが「英語の世界観」です。日本語ではどちらも「木」で通じてしまうので、二つを分けた世界観をおさえておきましょう。