辞書の話ー脇役の和英辞典 | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は久しぶりに辞書の話をしたいと思います。

日本人英語学習者がよく使う辞書と言えば英和辞典でしょう。古本屋ではよく使い込まれた英和辞典を見かけます。でも和英辞典はどうでしょうか。多くがあまり使い込まれていなく、割りときれいなまま古本屋にあることが多いと思います。

これは日本人英語学習者が、和英辞典より英和辞典の方をよく使うということを表していると思います。

考えてみれば当たり前ですが、学校では英語を読むこと(インプット)より書くこと(アウトプット)の方が少ないからです。

でも他にも理由があります。

みなさんは和英辞典が役立たないと思ったことはありませんか?

実際に和英辞典を使って、自分の考えていることを英語で書こうとした人は、一度は役立たない、もしくはうまくいかないと思ったことがあると思います。それでほとんど使わなくなってしまうのです。

和英辞典は、日本語を英語にする辞典ですが、これまでも「英語の世界観」で説明しているように、日英にはズレが多くあります。また、日英では文化や発想が違うので、それをふまえて表現することはとても難しいことです。

一昔前(20~年前)の和英辞典の中には、日本語にあたる英語がいくつかあげられ、例文がいくつか載せられているものがありました。そしてその英語を再び英和辞典で使い方を確認する必要があり、手間がかかりました。

このような問題を改善しようと、和英辞典を作る人たちは試行錯誤しています。例えば、日英の文化や発想のズレを説明してあったり、再び英和辞典に戻らないでいいように、その英語の使い方の説明がしてあるものもあります。

そういった努力があって、現在の和英辞典のレベルはかなり上がってきていると思います。いくつかお薦めの和英辞典を紹介します。(50音順)

『スーパー・アンカー和英辞典』 学習研究社
『フェイバリット和英辞典』 東京書籍
『ルミナス和英辞典』 研究社

和英辞典は使い方によっていきてくると思います。下手に使えば役立たないと思うかもしれませんが、上手く使えばとても多くの情報を得られると思います。

具体的な使い方はまた別の時にupしますが、和英辞典の「日英の文化の違い」などのコラムを読むだけでもより英語の世界に近づけるので、久しぶりに和英辞典に手をのばしてみてはどうでしょうか。