"go to home"はなぜダメか? | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は基本的な表現を取り上げたいと思います。


「家に帰る」という表現です。

英語を学んでいればすぐに"go home"という英語が思いつくでしょう。

でもなぜ"go to home"ではいけないのでしょうか?

中学生の中には、"go to bed"や"go to school"のように"go to home"でもいいじゃないかと思いたくなる人もいるかもしれません。

理由は以下のとおりです。

"go to bed"や"go to school"では、"bed"や"school"は名詞です。

しかし「家に帰る」という"go home"の"home"は名詞ではなく、副詞です。

いつも通りロングマン英英辞典(Active Study)で"home"の意味を見てみましょう。

to or at the place where you live

「あなたが住んでいる場所へ、もしくは場所に」という意味です。

ここでのポイントは"to or at"です。

もうここに実は"to"が含まれているのです。

副詞の"home"は「家へ(に)」という意味で、すでに"to"の意味を含んでいるので、"go to home"とは言わず、"go home"となるのです。


教科書や参考書などには、恐らく"go to home"とは言わず"go home"と言うだけあって、なぜという説明がないと思います。でも実は上で見たような理由なのです。

仕組みとしてはこのようなことを覚えておけば間違いませんが、英語の感覚として"go to home"は聞いたことがない、おかしいと思えれば間違えないでしょう。

中学生や英語を始めたばかりの人は、理屈よりも感覚で覚えられるといいと思います。


今回の"home"でまた、基本単語こそ奥が深いと考えさせられました。