「~の中に」じゃない"in" | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今回は"in"を見てみたいと思います。

もうすでに「英語の世界観」に何回も登場している"in"ですが、タイトルにあげたように「~の中に」という意味ではありません。

取りあえずロングマン英英辞典(Active Study)から例文をあげてみましょう。

Long hair is in again.

どういう意味か分かりますか?

「~の中に」以外の意味を知らない、特に中学生、高校生にはじっくり考えてもらいたい文です。

どのように考えればよいかというと、"in"の品詞です。「~の中に」という前置詞であれば、"in the room"のように後ろに名詞が来ます。でも例文では後ろに名詞がないので前置詞ではないと見抜くのです。

それで"in"の他の品詞を考えてみます。例文では"Long hair"がbe動詞でつなげられているので、"in"が形容詞と想像できればOKです。

ではロングマン英英辞典(Active Study)の説明を見てみましょう。

if clothes, colours, etc are in, they are fashionable

ここから分かるように"in"は、"fashionable"、つまり「流行っている」という意味です。流行っている空間に「入っている」というイメージで"in"なのでしょう。

なので上の例文は、「ロングヘアーがまた流行っている」という意味です。


今回は"in"を取り上げましたが、品詞をよく考える大切さがわかったと思います。知っている意味でうまく訳せない時は、品詞を確認しましょう。