"god father"のイメージ | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は"god father"ということばについて見てみたいと思います。


"god father"と聞くと、日本人は映画の「ゴッド・ファーザー」シリーズを思い浮かべるでしょう。つまりマフィアのイメージです。

でも英語では異なります。
いつもどおりロングマン英英辞典(Active Study)で意味を確認してみましょう。

a man who promises at a religious ceremony to be responsible for a child's religious education

これはキリスト教で、子供に洗礼をするときのに立ち会って名前を与え、宗教教育を保証する人のことです。

日本語訳では、「教父」「名づけ親」「後見人」などとあります。

英和辞典ではたいてい、最初にこの「教父」の意味が載っています。つまりこれが英語の"god fater"の主な意味であり、主なイメージなのです。そして二番目、三番目の意味に「マフィア」の意味があります。

このことから、日本人が抱いている"god father"のイメージと英語の"god father"に対するイメージが異なることが分かるでしょう。また映画の影響が強いのも確認できます。

他にも"god mother"という、女性の名づけ親もあります。

でも最近の英語の傾向として、男女を分けないことばを用いることが行われています。そのため"god parent"ということばが出てきています。


今回の"god father"で、日英のイメージのズレがあることが分かるでしょう。このズレによって、誤解が生まれることもあるので、英語としての世界のとらえ方、今回のことでいえば、"god father"は「名づけ親」という意味がメインであることを理解しなければなりません。

このように日本語のイメージでは、英語的な世界観へは入っていけないのです。これからも少しずつ「英語の世界観」へ入っていきましょう。