"labor" | 英語の世界観

英語の世界観

私達はことばを通して世界を見ている。そして使うことばによって、見えてくる世界が異なることがある。英語の世界観とはどのような世界であろうか。普段意識しないことばから、その世界観を探りたい。現在ときどきロンドン記事アップ中♪

今日は"labor"という単語を取り上げます。

何でもなさそうな単語ですが、「男女の苦労(仕事)の違い」ということを示しています。

語源的にはラテン語からで、「苦労」「仕事」といった意味があります。


人間が生きていくためには「苦労」はあるものです。
この"labor"ということばが示す内容では、男性と女性の「苦労」(仕事)は分れています。実はこの「苦労」は、アダムとエバが楽園を追放された時に神に言われた内容なのです。

"labor"には、「労働」という意味があります。これは賃金を得るための肉体的、精神的なものです。この仕事は男性がするものと考えられます。動詞には、「労働する」「働く」という意味があります。

そして"labor"には、「出産」「分娩」という意味があります。これは女性の「苦労」(仕事)なのです。また、動詞の意味には、「産みの苦しみをする」というものもあります。

つまり人生にある「苦労」が、この"labor"にしるされているのです。

現在時代が変わり、女性もどんどん会社などで働く時代ですが、「出産」は女性しかできないので、この点は現在でも"labor"が示す通り変わっていません。

日本語には"labor"のように、「労働」と「出産」の両方を含むことばは恐らくないでしょう。なので、英語的な考え方を示す一つとして、"labor"を覚えておくといいでしょう。