水源林を守れ?? | ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

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ロンドン・東京そしてNYといつの間にかいろんなところを転々とそしてまた東京に。海外なんて全く興味なかったし今もないという予想外の人生でした。今は東京に戻りしばらくお休みしていましたが少しずつ再開してみようかと思ってます。よろしくお願いします

最近、水源林を外資系資本がバックにいると思しき企業などが購入しようという動きがあるらしい。また、酒造メーカーなどが持つ良質の水源を狙ってそういった会社を買収しようという外資系(主に中国?)のファンドもあるらしい。


いつものように「中国に水源林を渡すな!」、「国益を守れ」という声も出ているようだ。


個人的には「悪いこと」ではないと思う。土地の売買が活発化すれば日本の地価上昇にも役立つはずだ。


今日はシンプルな論考をしてみたい。(詳しいことは今調べ中なので自分の中で整理できたら書いてみたい)


経済学で言うところの「共有地の悲劇 」と言った事態が引き起こされる可能性があることが一番の問題だろう。


どいういうことか?


たとえばよく例に出されるのは漁場だ。漁場には誰でもアクセスすることができる。各人が自らの利益の最大化を考えて魚を採り漁ると乱獲によって魚の数が減少してしまうという問題。


これを水源林に当てはめると、地上には所有権があるが、その地下水は地下でつながっているので地上の一部の所有権を持っていれば、誰でもアクセス可能である。よって地下水をみんながどんどんくみ上げれば、地下水の大幅減少によって自然環境に悪影響が出たり、地盤沈下や河川に流入する水が減少するというよくない結果が起こるということだ。


ちなみに普通の地下水の場合にも基本的には地上権を持っている人が利用可能というのが日本の法律上の決まりらしいから、昔は地下水のくみ上げすぎで地盤沈下などが頻発したらしい。しかし、今は地下水の水位を監視しうまく規制することで地盤沈下も起こっていないという。


では、これを水源林にも適用できるのだろうか?素人考えではそんな山奥にまで地下水を監視する設備などを設置することは可能なのか?という疑問がある。コストがかなりかかりそうだ。


それよりは以下の解決策が考えられる。

①たとえば、水源として使用したいのならば水源地一体を買い取ることを義務付ければいいのではないだろうか?そうすれば「共有地の悲劇」のような事態は回避されるはずだ。水源林の一部を低コストで買いつけ、地下水をくみ上げるだけくみ上げて後は野となれ山となれというような対応はかなり減るはずだ。


②それから情報開示を徹底すべきだろう。どういった企業が水源林を保有しているのか?ということを公開し問題が起こったときには責任を問う。世間からの厳しい監視の目も向けられるはずだ。


しかし、実際には東京都や横浜市などは山梨県や多摩地域の水源林を買い取っているという。当然、水道会社が水源林を一体管理すれば「共有地の悲劇」は回避される。


水源林が被害を受ければ安定的な水道水の供給が脅かされるから、この自治体の対応は当然といえる。そう考えれば外資系企業による水源林取得をむやみやたらに規制する必要もない。必要な水源林は自治体および水道会社が買い取ってしまうだろう。むしろ外資系なども入ってきて売買が活性化することはむしろ大きなプラスだになる。同時にその売買に際してのルールをはっきりさせることは必要だろう。


と書いたが、ちょっと甘いのでもうちょっと調べてまた深い論考の結果を書きたい。


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