草刈り機の修理 | Engineer’s Laboratory

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孤独なエンジニアによる趣味の世界

リコイルって言葉を知らない人の方が多いんじゃないだろうか?

 

これのことです。

 

エンジンを人力で始動させる方法の一つです。

 

正式には「リコイルスターター」と言うみたいですね。

 

 

これを引っ張るとエンジンを強制的に回し、エンジンが掛かるという仕組みだ。

 

バイクのキックも同じ要領です。

 

 

さて、そんなリコイルの紐を引っ張っても全くエンジンが回らず、無抵抗のスッカスカ。

 

私が使ってる丸山のKC23Mです。

 

 

貰いものなんだけど、結構調子よく回ってたんだけどな・・・

 

 

 

原因はいろいろあるでしょうが、何が起こってるかと言うと、リコイルの内部にワンウェイでエンジンのクランク軸に引っ掛かっているはずの部分が何らかの影響で引っ掛からない状態になってしまっているということだ。

 

開けてみれば一目瞭然だろう。

 

 

ということで、これを外します。

 

 

あれ?

 

 

綺麗過ぎる上にこのバネもちゃんと効いて動きも問題ない。

 

 

リコイルの紐を引っ張ったところ、エンジンを回す為の軸が空回りしてる。

 

引いても戻しても軸が回らない・・・。

 

さて、どうしたもんか。

 

 

そう言えばこのリコイルスターターは引いて戻る時に始動する「マジックスタート」という名称で呼ばれている。

 

 

問題はこれが空回りするってことだから、原因はこっちだな。

 

 

こういう不具合はネットを見ても分からなかった。

 

取り敢えず分解です。

 

『分解禁止』の刻印の上、さらにトルクスビスで固定されている・・・

 

問答無用でバラします!自己責任で!!

 

 

割ります。

 

 

汚れてるね。

 

コードのある方に軸があるね。

 

こいつは真ん中のビスで固定されてるだけですね。

 

 

なんだかヨーヨーの中身みたいな作りだな・・・

 

 

コードを引っ張って動きを確認する。

 

どうも内部のパーツの動きが渋い様だ。

 

 

こいつは問題無さそう。

 

 

と言うことはこれだ!

 

 

この左右にあるY字のパーツは本来バネが効いてるので、右側の様に内に飛び出すのが正解だが、左側は外に飛び出している。

 

こいつが原因だった。

 

パーツクリーナーで掃除しても、シリコンスプレーを塗布しても改善されない。

 

ってことは可動部に引っ掛かりがあるってことだろう。

 

バラシて軽くペーパーで擦って組みなおすと・・・

 

ちゃんと動く様になった。

 

 

元通りに組み直して、エンジン始動!

 

引っ張って戻す時にエンジンを回してる!

 

 

数回リコイルを引っ張ってやると元気にエンジンが掛かりました。

 

これからの時期はこれが無きゃ困るんだよね。