アーク溶接に新たなルール! | Engineer’s Laboratory

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金属を電気のアーク放電エネルギーを利用して接続させる技術がアーク溶接と呼ばれるものです。

 

溶接と言えば面を被って、棒で青白い光と火の粉を飛ばしながらやってるイメージではないでしょうか?

 

 

私は溶接のプロではありませんが、業務で行うこともあるので、数種類の溶接を使い分けています。

 

さて、今回の話は労働安全衛生法の改正があり、有害性が認められたということです。

 

私も業務で使っているので、対策が必要となり、ここに記しておきます。

 

ただ、全ての人が同じ条件ではないので、対策も同じではありません。これは一つのケースとして見て頂き、分からない場合は労働基準監督署へ問い合わせるのが一番良いです。

 

 

1.金属アーク溶接とは

 

溶接方法には大きく分けて3種類あり、「融接」「圧接」「ろう接」です。

 

融接は溶融接合の略で、母材を溶かし、圧力を加えず接続する方法で、アーク溶接がこれに当たります。

 

圧接は加圧接続の略で、母材に圧力を加えて接続する方法で、自動車の生産ラインでロボットがやってるスポット溶接はこの仲間らしいです。

 

最後にろう接ですが、母材より低温で溶融する金属を利用し、母材の隙間に流し込んで固まることで接続する方法です。ロウ付けやハンダ付けがこれに当たります。

 

 

では何故、今回アーク溶接が対象なのか?ということですが、アーク溶接は他の溶接に比べると温度が全く違います。

 

放電で発生するアークの温度は5000~20000℃で、金属は簡単に溶けてしまいます。

 

そして一部が気体となって、溶接の熱による上昇気流で舞い上がっていき、空気で冷され、固体となって、小さな粒子が出来ます。このサイズは1μm。この粒が空気中で繋がって、鎖状になっり、徐々に床へと落ちて行きます。

 

雪が出来る原理と似ています。

 

 

2.溶接ヒュームについて

 

この小さい粒子は人間が用意に吸い込む事ができます。

 

そして、鼻を通過、気管を通過し、最終的に肺に達することに成ります。

気管あたりまでなら、身体から出て行くようになっていますが、肺に溜まるとじん肺となります。

しかも、長い年月を掛けて、徐々に進行するので、発症は比較的遅いです。

 

このじん肺の危険性があるので、平成25年の法改正でアーク溶接は『粉じん作業』に指定されました。

 

そして、今回の法改正では溶接ヒュームによって神経障害や呼吸器系障害、発がん性が認められたことから、『特定化学物質』と指定されたのです。

 

特定化学物質とはばく露することで健康障害を発生する危険性が高いと認められた化学物質のことです。

 

その為、特定化学物質(特化物)としての取扱や法律が適用されるので、対策が必要になります。

 

対策のついては次回としましょう。