先日、アメリカではじめて「新聞」を購入しました![]()

<The Seattle Times>
購入した理由は、上の写真にも写っていますが、イチロー氏の特集版が入っていたからです。
(うちの奥さんがその情報をキャッチして、買っておいてほしいと頼まれていたのでした
)
なお内容は結構ボリュームがあり、この特集冊子だけでも10ページくらいある感じです。

・・これで2ドルというのは、本と比べると当然ですがかなり安いですね
。
しかし、現在そもそも 新聞って配達されるものなのだろうか?と素朴に疑問に思ってしまいました。
「紙の新聞不要説」はすでに20年くらい前から存在しているかと思いますが、
日本では日本の特殊事情、例えば折込チラシの効果や家族で見るTVの番組表など、
アメリカの新聞にはない意義があり、おそらく今も新聞配達という概念は日本では存在することと思います。
一方アメリカでは、「新聞への折込チラシ」という概念はそもそもないと思います。
(新聞とは関係なく、クーポン券やチラシをまとめたようなものが週一回投函されています)
また、基本ケーブルTVしかないアメリカでは、新聞でその日の番組表を家族で見るという文化がないと思います。
第一、アメリカで新聞を配達している人など実際には一度も見たことがありません。
なので今では、アメリカでは「新聞配達」という概念がもしかしたらないのではないか と思い
参考までに「The Seattle Times」についてのみ調べてみたところ、紙の新聞の配達もありました![]()
- 日曜のみ:$103.48 / 年間
- 金・土・日:$77.74 / 半年
- 毎日配達(7日間):$163.80 / 年間
ということで、毎日配達だと年間約164ドル(一か月あたり約2000円)と、意外に安価に提供しているようです。
(日本では一か月あたり3000円以上が相場だったと思います。もちろん月単位の契約だからということも大きいと思いますが)
ただやはり、The Seattle Timesもそうですが、多くの新聞社はすでにデジタル版の新聞をメインにしているようです。
・・元新聞奨学生として、新聞配達で生計を立てながら学校に行っていた私としては ちょっと寂しい気もしますが![]()
時代の状況から言って、今でも紙の新聞の配達サービスが存在するだけでも むしろ驚きだと思います。
これを書いていたら、「日本では今でも新聞奨学生という制度はあるのだろうか」という疑問が湧いてきました。
※なお、アメリカにはそもそも新聞奨学生に相当する制度、つまり新聞配達の仕事をしながら学校に行く学生に 学費と生活費を援助するシステム は今も昔も存在していないようです。
Webで見てみたところ、とりあえず私のやっていた朝日新聞奨学生は、今もあることが分かりました![]()
新聞奨学生制度について|朝日新聞
せっかくなので、もう少し日本の新聞奨学生の事情を、私の経験談から記載させていただきます![]()
とりあえず新聞奨学生というのは、お金がなくて進学できない人にとっては「救いの神」のように見える制度だと思います。
何といっても、学費は新聞社が負担してくれて、住む場所も提供してくれて(新聞屋に住み込み)、そして3食食べて最低限の生活をするくらいの給料はもらえるのですから![]()
理論上、どんなに貧しい どの地方出身の若者でも、「親の仕送りゼロ、親の学費負担ゼロ」で都内近郊の大学や専門学校に行けるという、素晴らしいシステムといえます![]()
しかし、新聞奨学生制度には大きな規約があります
。
それは、「学校を卒業するまで、新聞奨学生をやめてはいけない。やめたら、新聞社が支払った入学金、学費等をさかのぼって自分で返済しなければならない」というものです
。
つまり、例えば2年目くらいにつらくなって新聞配達をやめたいとすると、一年目に支払われた学費と入学金を、自己負担で新聞社に返済しない限り新聞配達を辞められないのです。
しかし、そもそも新聞奨学生になるような人は、(主に家庭の事情で)学費が工面できないからなるわけですから、
そんなもの返せるわけがありません
。
ではどうするかといいますと、「新聞屋はやめないで、学校を辞める」しかなくなります。それは規約的にはOKなのです
。
そもそも新聞奨学生という制度は、人手不足の新聞配達のスタッフを埋めるために設けられた制度なので、
新聞配達さえ続けてくれれば、新聞社としては問題ない、それどころかそれをきっかけに「新聞屋に就職」してくれればむしろ有難い、という世界です
。
そして私が見てきた限り、残念ながら学校が続かなくなって、でも新聞配達を辞めることはできないからそのままプロの新聞屋さんになってしまった、という事例は珍しくありませんでした![]()
実際、毎朝3:30に起きて、雨の日も極寒の日も300部以上の新聞を配り、学校の授業が終わったらすぐに新聞店に帰って夕刊を配達して、終わったらチラシの折り込みをする・・さらに月末は集金にまわる、という日々を繰り返しつつ、
学校では卒業に必要な単位を取って、就職活動もして・・という生活は、続かない人のほうがむしろ多いのかも知れません。
私はといえば、いつものことですが「気が狂ったように」新聞配達の効率化に打ち込みまして
、学業の成績も悪くなかったため、
意図せずして「朝日新聞奨学会 理事長賞」という大きな賞を受賞してしまいました![]()
(受賞者は私を含めて4人でした)
そのため、卒業年の3月には、朝日新聞の座談会に参加したり、来年度から新聞奨学生になる子たち数百人の前でスピーチをしたりするはめになってしまいました![]()
<なんとその時の記事を保存してありました。30年以上前のものですが
>

ただ、その座談会の記事を読み返してみたら、「続けるコツはなんですか」という質問に対しての私の回答は
「意地です。親や先生に『お前なんかに続けられるわけがない』と反対されながらそれを押し切って上京してきたので、後には引けなかった」
という感じのものでして、自分のことながら 意地っ張りにも程があると思いました![]()
いずれにしても、新聞奨学生という選択肢は、あまり大手を振って人に勧めることは 私にはちょっとできないです![]()