古い書籍に意味はあるか? | 55歳過ぎてもアメリカでIT企業のエンジニア・PMとして挑戦します

55歳過ぎてもアメリカでIT企業のエンジニア・PMとして挑戦します

一昔前なら定年を意識する年齢ですが、家族で夢をかなえるために2019年4月に渡米、現地のIT企業のソフトウェア開発部門のエンジニア・PM(プログラムマネージャー)として挑戦しています。

うちの会社のリサイクル物破棄箱の上には、よく古い本が破棄されています。


技術書籍に目がない私は、ちょっと興味深い本がそこにあると、つい頂いてしまいますlaugh

それで、先日見つけたのが以下の本。


TURBO C++」の入門書!爆  笑

あまりマニアックな話はできるだけ控えるよう努力しますが
でないとこの手のネタは永遠に書き続けられますので_)、

これは30年くらい前に、当時物凄く流行っていたコンピュータ言語である「C++言語」の入門書ですね。

中を見ると確かに1992年の書籍ということで、32年前のものということになりますsmile


32年前の本にのっているサンプルプログラムが、今でも動くのかどうかちょっと興味深くて、

適当なサンプルを本からスキャンして




※Windows11 のスニッピングツールには OCR機能がついているので、画像データの中に写っているテキストデータを簡単に取り出せて便利です。ご存じなかった方でお試しになりたい場合は、画像をスニッピングしたのち、以下の四角いアイコンをクリックすると、すぐに文字データをスキャンしてくれます。

 

そのサンプルをそのまま Visual Studio というプログラミングツールに張り付けて実行してみたら・・


動きました!laugh

 

まあ、30年たってもC++言語はC++言語であって仕様が大幅に変更されたわけでもないので、そりゃあ動くに決まっているのですが、

なんだか嬉しいですねsmilesmile


ただ、これをやりながら思いましたが、

紙の書籍を使ってコンピュータ言語の学習をする機会というのは、今はもう極めて限定的なことになってしまったかと思います。。えーん

例えば、現在私はKQLKusto Query Language)という言語をほぼ毎日使っていますが、

これを学ぶにあたって、紙の書籍は一切使いませんでした。ガーン

というか、そもそもKQLの本というのが出ているのかさえも知りません。

すべて、オンラインヘルプみたいなコンテンツや、チュートリアル動画みたいなものだけで学習し、

あとは自分で実験したり失敗を繰り返したりしながらマスターしたと思います。

もちろんKQLに限らず、少なくともこの約5年間、アメリカに来てから学んだコンピュータ系の技術は100%オンライン系のコンテンツ・動画・実験だけで学んできました。


これは、ある意味効率がいいという見解もあると思いますが(全部無料で学習しましたしねlaugh)、

一方で 寂しい気持ちもあります。えーん

元々 私はあらゆることを本で学んできました

例えば、「C言語」(上記のC++言語の前のバージョンみたいな言語)というコンピュータ言語をマスターするために、

数えたことはありませんが、少なく見積もっても軽く100冊以上の本を購入し、

掲載されているサンプルプログラムを改造したりしながら学んで、

結果、極めて深いレベルでC言語を理解することができ、(専門学校の教師だった頃

C言語を教えさせたら、誰よりも分かりやすく教えられる」と勝手に自負していました_
ただのバカですね

・・とにかく当時は、本屋さんで いい本を探すのがすごく楽しかったですしニコニコ

どこへ行くにも本を2~3冊持って行って、隙間時間は必ず本を読んで

その積み重ねが今の自分を支える土台となっているので、

言ってみれば「本が私の人生の基盤」といっても過言ではないほど、本を活用してきました。


なので、例えば上記のように、KQLという言語を 本を使わず学んだというのは「深い味わいがない」気がします。ガーン


そしてその「深い味わい」の正体は、たぶん自分の頭の中に焼き付いた、本のビジュアルだと思います。

例えば、「C言語の、ポインタの、この形」を使う場面に出くわした時、私の中では 過去にその形が出てきた本の表紙と、それが掲載されていたページのビジュアルがフワフワと頭に浮かんで すぐ活用できるのですが、

KQL(本を使って学習していない)だと、そういうビジュアルが浮かばないのです。ガーン


・・だからオンラインコンテンツをやめて紙の書籍にしよう、というつもりもありませんが
そもそも今 技術系のオンラインコンテンツを出す仕事をしているのに、それを否定するとか あり得ませんけどね_

紙の書籍は筆記用具に例えるなら「万年筆」みたいなもの、今どきの高性能なGELボールペンなどの方が実用的なのは明らかですが、そういう実用性とはまた違った「深い味わい」のあるもの、そして、数値化できない部分での意義があるものなのかと思います。ニコニコ