永遠のビギナーのブログ -78ページ目

「関係者によると」について

なんか最近一部の人に批判されてます「関係者によると」という新聞記事の一節ですが、

他にもいろいろありますよね。最近聞かないけど、「政府首脳によると」とか「与党幹部によると」とかってやつです。どこで読んだかも覚えていないのでかなりあやふやですがこれは要するに一種の符丁で、

「政府首脳」=官房長官

「与党幹部」=自民党の3役の誰か

という意味だそうです。もちろん新聞に聞こうが当人に聞こうが私は知りませんで終わるんでしょうけど。


どっかで最近見ましたが流行の「関係者によると」ですが「検察によると」って書くと情報をくれなくなっちゃうから書けないそうです。基本的に一部の(大手)メディアにのみ情報を流していること自体がスキャンダルだと思うのですが、当事者にその感覚はないんでしょうね。


報道機関というモノがどっかから情報もらってそれを右から左へ流してお仕事おしまいだったら、戦前の新聞を笑えないよね。部外者のコメンテーターやら数行の感想書いて終わりじゃ、小学生の夏休みの宿題かと思う。


まあ、いずれにしろ、いろいろ問題があってこれも政権交代のおかげかと思うとありがたいです。(嫌みじゃないですよ、政権交代で問題が発生したわけではなくて、政権交代で問題が発覚したのだろうから。)無関係なら別にどうでも良いけど。


話を元に戻すと私はこの新聞の「関係者によると」が嫌いです。


科学論文を書いたことのある人はおわかりになると思いますが、普通論文は自分一人では完結しません。引用元があるわけです。誤解してはいけません。引用だけを切り張っても(少なくても高い評価の)論文になることはありません。そこにオリジナリティ(自分の研究結果)を追加することによって一本の論文になるわけです。そのときに人の手柄を自分のモノにしないという研究者としての節度と、人の研究結果の尻ぬぐいまではできんという自己防衛のため、「xxxによると・・・」という引用形式をよくとります。(xxxには多くの場合、人の名前と引用番号が入ります)


さて割とありそうな新聞記事の形態をとると(都合上、横書きです)

見出し、またはあおり文句

・・・であることが分かった。関係者によると・・・・。このことについて識者は「・・・・・・」(なんか偉い人)


こんなかんじですかね。引用を抜くと「・・・であることが分かった」だけ残ります。ここにはたいてい簡素な事実(もしくは当該報道機関が事実と思わせたいモノ)が入ります。


分かります。科学論文と新聞記事の違いは「xxxによると・・・・」の「・・・・」の部分が公開情報か非公開情報かが大きく違います。そして検証可能性も大きく異なります。報道機関の本質がそこにあり、非公開情報にアプローチし、(下世話に言えばのぞき趣味ですな)、可能な限り検証した上で発表するのであれば「関係者によると・・・」はないでしょう。やはりここは「取材によると・・・・」と書くべきです。なぜならそこが記事のオリジナリティの部分なのですから。


そういうわけで私は「関係者によると・・・・」が嫌いです。なんか無責任臭がぷんぷんします。



予告していた話

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。


さて、我が家では毎年元日には年末ジャンボ宝くじのチェックをすることが恒例ではありませんが、

世の中にそういう人も多いと思います。そういえば去年totoで6億当たった人がネットで話題になりました。あの人は今どうしているんでしょうね。

というわけで、前に予告していたように 今回は宝くじの話です。


皆さん(日本の)宝くじのニュースを見たり、元日の新聞を見たりして疑問に思ったことはありませんか?

私は2つあります。

1)別に抽選の番組を見ていないけど、当選番号の引き直し、って聞いたことないな。

2)1等が63本(昨年末の年末ジャンボはそうだったようです)ってニュースで言ってたけど、新聞の当選番号は一つしかないよ。


どちらも心当たりがあるのではないでしょうか。

そう思って少し調べてみました。(ですがネタ元はネット上の情報が主なので不正確なところがあるかもしれません。特に当選番号の引き直しは私が見たことがないだけで実際にはあったかもしれません。)


年末ジャンボ宝くじの1等当選確率は約1000万分の1だそうです。くじを見てみるとab組のxxxxxxと書いてありますから、素直に考えると1組の100000から100組の199999まで1000万枚です。(くじの裏にそう書いてあります。これをユニットと呼ぶそうなので以降も同じです)


以上を前提にして考えています。(以前にも言いました がこれが間違えていると以降あまり意味がないです。)


こう考えると2)はある程度思い当たります。

1組の100000から99組の199999までを1ユニットとして63ユニットあるのです。つまり1等の32組の138339はこの世に63枚あるのです。もしそうであれば2)は十分納得できます。


しかし、本当にそうでしょうか。多分32組の133839は63枚印刷されたことでしょう。そこに嘘はないと思います。それと購入者がいることとは別次元の問題です。


宝くじを購入した経験のある方はご存じでしょうが、宝くじは「連番」と「バラ」の2通りの買い方があります。「連番」とはその名の通り、購入したらそのままつながっています。仮に貴方が32組の100000から約10万枚連番で購入したら最後は32組の199999です。間に抜けはありません。(おめでとう、貴方は1等に当選しました。前後賞もあるのでたぶん、ちょっとプラスです。)「バラ」はいろんな組のいろんな番号が入っています。ただし、10枚買うと下一桁は0から9までそろっています。


つまり宝くじの購入は横63桁、縦1000万行のこんな形の図にモデル化できます。

o→購入済み

x→未購入

「・・・・・」や

「・

・

・」

は途中省略を表現しています。


ooooxoox・・・・・・xoo

ooooxooo・・・

oxoooooo・・・

・

・

・

oooxooo・・・・・・・ooo


完売する保証はないので(別の方法で保証はできますが(後述しますが)それはいかさまです。)

oとxが入り交じった図になります。「ユニットごとに順次売り出す」とくじの裏に書いてありますが1カ所で販売しているわけではないので左の方にoが圧倒的に多く、比較的右にxが散見される構造になるでしょう。


1等はこの中のある行になります。

ooooooooo・・・・・xooox

こんな形で一部販売されていない可能性があります。当然その番号が全部売れている可能性もあるので1等が63本でる可能性もあります。そして、これが正しければ1)も理解できます。

xxxxxoxxxx・・・・・xxxx

当選番号の行にこんな形でoが一個でもあったら引き直すわけにはいきません。引き直されたら当たった人が気の毒ですよね。(そもそも特定の番号を販売したかどうか管理しているかも不明です。)


さてこのモデルを元にもう少し考えを進めてみましょう。


宝くじはさっくり言うと、40%が税金で10%が事務手数料で残りの50%から当選金が出ます。そして上のモデルでは当選金(の期待値)は"販売枚数/発行枚数"に比例します。そうすると少し奇妙なことになります。宝くじをいっぱい刷ると当選金の期待値が減るのです。単純に今の倍刷るとしましょう。販売枚数が変わらないとすると

ooooxoooxxxxoxxx・・・・・・・・・・・・・・・・xxxoxxxoxxx

とxの割合が増えることが期待できます。当然ながら印刷代や事務管理費などは増えますので際限なく増やすことはできません。また事務代行者が発行主体である地方自治体に納める税金が発行枚数に比例している場合もうまくありません。まあ、普通は販売金額の40%を納める様な契約だと思いますが。


こうなると当選番号をコントロールしなくても当選金の期待値ををある程度コントロールできます。「ユニットごとに順次売り出す」とある以上、むやみに増やすことはしないと思いますが。ところで、これは皆さんが多分想像している「公平なくじ」でしょうか。ちなみに念のため申し添えておきますと、ここでは「運用」を問題にしているのではなく、「構造」を問題にしています。


先に述べたようにこのモデルは前提条件以外は完売しないことが条件です。とはいえ、自然に販売枚数が1000万枚単位で毎回きっちりになるとは思えません。誰かに押し売りするわけにもいかないでしょうし。そうなると買うのは2つしかいません。事務代行者か販売主体かのどちらかです。ところが先に述べたように、40%税金で10%事務手数料です。ということは私たちが購入する場合の期待値は50%で、彼らの場合は60%かまたは90%になります。これでは「いかさま」は言い過ぎとしても公平とはいえません。


さて、皆様、今年の年末はジャンボ宝くじ買いますか?ちなみに私は昨年末に10枚買いました。当たったかどうかは分かりません。まだ調べていないので。当たってると良いなぁ。


「過剰品質」で何が悪い?

もうすぐ今年も終わりますね。

読んでくださる方々、ありがとうございました。


さて、今回は日本を代表する超大手企業。乾いた雑巾をさらに絞ることで有名なトヨタ自動車の話です。

と、いっても別にトヨタに限らないのですが。

先週、新聞で"乾いた雑巾をさらに絞る"会社らしく『一部で過剰品質になっていた部品について、「価格帯に応じた必要最低限の品質」』(Yahooニュースから、ネタ元は毎日新聞のようです。)に変更するようです。北米のごたごたや昨今の厳しい経済事情を反映したいかにもトヨタらしいニュースではあります。


とりあえずこのニュースを見て思い出したのはITバブル崩壊直後の(日本の)半導体メーカの話です。あの頃、急速に半導体需要が落ち込み、新規工場の話は止まり、それどころか一部工場の閉鎖まで行われたように記憶しています。(間違いだったらごめんなさい。けど方向は間違っていないはずです。)日本メーカーは雪崩を打ってそっちの方向に進み、「危ないな」と思っていたら、サムソンだけが当時(多分数百億円単位の)新規投資を発表しました。今でこそ、毎年数千億円単位の投資をしていますが、あの頃のサムソンは極東の小さな会社だったようです。(アジア危機後でしたし。)今では世界でブイブイいわせてる企業の一つです。他方、日本の半導体産業は潰れるか、そうでないか、みたいな感じです。(別にあの当時「みんな積極的に打って出ろ」とは思わなかったです。あの状況下でブレーキをかけるのはそれなりに合理的な判断です。ただ、「みんな引きこもり」という状況に危うい感触を持ちました。)


日本車がそうならない理由はあるでしょうか。振り返って考えてみるに、日本の自動車が売れた理由(の一つ)はすぐ故障するアメリカ車に比べ丈夫であることにあったと思います。低燃費もあったでしょうが、それは最初はごく一部で、(今でこそエコは流行ですが)日本車のidentityはそこにあると思っています。イタ車がデザイン、ドイツ車が安全性という、ステレオタイプのイメージですが、主な購買層は意識しているかどうかは別としてそのような「期待」を持っていると思います。商用自動車ならいざ知らず、(イメージとして)デザインで負け、安全性で負け、価格で(韓国車や今後インドに)負け、日本の自動車はどこに訴求するのでしょうか。(より厳密に言えば、トヨタ自動車が負けるのではなく、「日本で生産した、日本の雇用を維持する産業」として負ける、という意味です。)


要するに

「過剰品質」以外のどこに日本車のidentityかあるのか?

と言うことを問いたいわけです。現時点の日本車の売りは「低燃費」と「丈夫」だと思っています。個人的に後者は現状というよりは過去のイメージだと思いますが、そのイメージを塗り替える海外企業はまだどこにも現れていませんのでまだイメージとして残っていると思います。だから「過剰品質」を完全に捨て去ることは「せっかく履かせてもらっていた下駄を自ら脱ぐこと」になることを危惧しています。


合理的な思考の結果、導き出した答えが破滅への一歩だったなんて洒落にもなりません。今回の決断がトヨタの「終わりの始まり」でないこと祈っております。


ドラマとしては幕引きが創業者一族というのはおもしろいかもしれませんが、現実はドラマじゃないので。


では皆様、良いお年を。