お正月前、家族で沖縄に行きました。
今回は観光地以外の場所にも行こうと思っていたので、普天間基地と辺野古に行ってきました。
 
まず、普天間基地の近くへ。
首里城から3キロほど離れたところに 嘉数高地公園というところがあります。
ここは、沖縄戦で首里攻防の要地だったところで 16日間激戦を繰り広げ5万人以上が死んだところ。
反射面陣地の洞窟や トーチカ、銃痕のついた岩や 62師団の地元の県の記念碑などがあります。
テレビで 普天間基地の画像を移すときはよくここから撮影されています。
その割には訪れる人もそう多くなく、不思議な気もします。
 
その展望台からの景色。多少遠くに見えますが 基地にオスプレイが23機止まっているのがみえました。

なるほど民家や学校がすぐ近くに迫っていて、離着陸事故があれば大変なことになりそうです。

ここから移転をさせたいという意図はよくわかるように思います。

 

そこから 車で1時間。沖縄自動車道で辺野古にいきます。

辺野古は普天間とは正反対。立派な高専が立っていますが、そのほかは何もありません。

集落に車をとめて、地元の方に道を聞いて階段を下ってしばらく歩くと漁港があり、そこから海岸線に出ました。
煙突見たいに見えるものとそこから出ている埋め立て用の堤防。
 

 

砂浜には 無作法に鉄条網のついたフェンスが立っており 看板がここが米軍管理地であると告げております。
 
斜線でかこまれた広大な地域が埋め立てられる予定のようです。
 
きれいな海岸なのに、これが全然美しくない、不格好なオスプレイの基地に変貌する。。
 
なんか やりきれない思いを感じながら、辺野古の集落に戻ります。
集落は漁村のほか、昔は海兵隊相手の夜の街だったみたいで、バーやそれっぽい店のあとが
たくさんありましたが、なぜか今は廃墟と化しています。他に米兵の遊び場ができたのでしょうか。
半分死んだ町のようでした。
 
 
自分もご覧の通りミリタリー好きですので 軍人に抵抗はないですし 安全保障上 海兵隊が沖縄にいることの
意味はわかるつもりですが、、でも 辺野古のこの地に埋め立て基地をつくることには抵抗感が出てきました。 
 
日米関係や東アジアの安全保障環境が大事なことはわかりますが、そのためにこの自然を犠牲にしていいものか。。
このきれいで貴重な海を埋め立ててしまえば その影響は不可逆的に何百年も続くことになります。
 
国際関係では、永遠の同盟国も永遠の敵国も存在しないといわれます。
今の東シナ海問題が これから先何百年も固定されることはありえず、とすると基地は50年後、いや10年後にはその意味がなくなるかもしれない。。とすると、功利的な考えからも、審美的な考えからも 基地を作るのは賢い選択とは言えないと思います。
普天間からの移設を考えるにしても、もっと既存の施設(例えば下地島の練習滑走路を使うなども検討されていたと記憶します)を活用したり、自然への負荷を低くしたり、せめてもとに戻しうるような方法はないものなんでしょうか。。
 
軍事施設という 必要ではあっても人に嫌われる施設を人気のないところに作るという発想はきっとごみ焼却場をつくるのと同じ発想なのでしょうけれど、 もう少しやりようはないものかと思わざるをえなかった次第です。
 
と思って辺野古を発とうとして、 キャンプ・シュワブの正門前。 そこには反対派の方々のテントがたくさんありました。
大晦日のこの日、人はわずかでしたが、 見かけた人たちは国会議事堂前でデモしている人たちとよく似てました。
つまり、ほとんどが60過ぎの老人です。
 
この人たちのやってることや考え方に必ずしも共感は持ってませんが、
でもここに基地作ることに感じた違和感だけは共有できたような気がします。
 
ではでは。