急に訪れたチャンス

一線を超えるその時

助走はゆっくりと、ゆっくりと

待ち合わせの駅には冬支度

コートの人 マフラーの人 小走りに家路に急ぐ

そっと夜風に体温が奪われると

あの日みた雪の結晶が瞼に止まる

このチャンスがずっと立ち止まることなく

暖かさを求め帰りゆく人を見ながら冷たく悴むまでチャンスを待つのも気持ちがいい

そう思い始めた

確実に 現実に 正確に 疑う余地もなくチャンスは目の前に有った

その事実だけでも十分だった

その事実だけでも確かな雪解けに違いなかった


その時急にチャンスは訪れた

一線を越えた瞬間だったんだ

一線を超える日が6年前の自分には見つけることの出来ないチャンス

伝えたい言葉は最後まで言えなかったけど

まだ言えなかったけど

だから次のチャンスを掴みたい

その時には必ず言うよ
最後に声を聞いたのは長袖にコートが手放せない冷たい北風が吹き荒れた日。

仕事が傾き、もう1年に一度会える機会もなくなった。

次に合うことが出来る機会があるかどうかも期待できない。

声を聞きたくてもその一線を超えて良いのか、超えてはならない。

超える勇気など持ち合わせていない。



ネットの中であなたを見つけた。

氷雨がやみ、日が差し、南風。


何気ない平凡な1日を知った。
成長の一途を知った。

紫陽花に超える勇気を教わった。


毎年、決まった日に必ず思い、願い、伝えたい言葉がある。

7年目に超える手段を手に入れたネットの中で。

あなたに同じ言葉を7回伝えました。

7回。

少しは届きましたか。毎年想い続けていること。

あなたと出逢えたこと。

あなたと少しの時間でも、一緒に居れたこと。

優しい気持ちに辿りつけたこと。

生まれてきてくれてありがとう。
これまで解けることのない氷雪がほんの少し解けた気がした

3年もの月日が過ぎた、ほんの少し解けた気がした

記憶だけが遠く、想いだけが宙を舞った

目を合わすこともなくなった日から

いつのまにか意識して避けていた

ほんの少し解けた

もう一度あの日のように