イースタンプロミスはなかなかだったが一般ウケする映画ではないと思った。
やりたいことはわかるが玄人的な視点から映画を作っている気がするが、クローネンバーグのやりたいことがちゃんとやれているのかどうか疑問の映画だった。
何か全体的に映画の制作上、無理があるような気がする、映画を撮るにつき、クローネンバーグもいつも自分が陥っているような不利な状態にあるように感じる。コンセプトや脚本では何か素晴らしいビジョンがあってもいざ映像化しようとすると予算の都合でなかなか思い描いたような画が撮れないという状態がクローネンバーグを襲っている気がする。
どうもイグジステンズあたりからおかしく、不当りを出してから予算がなかなか潤沢に出ないのではないかと察してしまうような作品ばかり撮り続けている。
ヒストリーオブバイオレンスもなかなか駄作で、シンプルすぎて何を撮りたいのかよくわからなかった、迫力も色気もフェチさもなく、空回りしているような感じの映画だった。
そしてヒストリーオブバイオレンスに続くヴィゴ・モーテンセンとのイースタンプロミスもなかなかだが前作と似た物足りなさが目立つ作品だった。サバイバル能力に長けた男の生命力や肉体に魅力を感じているのはわかるが、何か踏み込んでいない気がする。映画的にもう少しうまく語ることがかつてクローネンバーグはできていたのに、最近のクローネンバーグはなんかたるく玄人的な違う道に入りこんでしまっている気がする、いったいクローネンバーグに何があったのか?