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寒くとも、たもとにいれよ、西の風
弥陀の国より吹くと思えば
浄土真宗の開祖とされる親鸞聖人が読まれた句である。
各地を精力的にまわり仏の道を熱心に説かれていた聖人は、とある初頭の夜、常陸の国で村人に宿を貸してくれと申し出ますが断られます。
その後、屋根のある門を見つけ、ここを宿としようとお連れのお弟子さんに提案し横になられると、そこにどんどん雪が積もっていく。
お弟子さんを寒かろうと気づかいながら読まれた句がこれ、という感じのお話である。
弥陀の国、とは、阿弥陀如来のおられる国のことである。
阿弥陀如来は西方の極楽浄土の教主、全ての命を救うとされる仏だ。
この歌には様々な解釈があると思うが、要は、一言現代風に言えば「ものは考えよう」
凍てつくような雪の混じる風であろうと、仏様のおられる国から吹くものと思えばとてつもなくありがたいものとなる。
生きていると、いろんなことがある。
基本、この世は理不尽で不条理にできているものだ。
我々はわざわざそんな世界に生まれてきた。
しかし、本当に理不尽で不条理でしかないのであれば、とうの昔に人は滅んでいたであろう。
この荒れた世にも花が咲き実がなり鳥が鳴き、人はそこに希望や感謝を見出し、次の世に願いを託してきたのだ。
希望や感謝は結局のところ、ものを見る角度で決まるようなものでもある。
とんでもない山奥に座すお寺や神社でも、えらい険しい場所にとブーブー文句も言えるし、ここまで導いでくださったご縁をいただいたとありがたくも捉えることができる。
言うなれば、世の中の全ては弥陀の国から吹く風のようなものだ。
クソ寒いとしか感じないようにもできるし、なんてありがたいと感謝に打ち震えることだってできるのだ。
なんでもかんでも自分次第である。
自分次第で、熱にも氷にもできるのであるよ。
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