ロシアのウクライナ侵攻から2年 | Wunderbar ! なまいにち

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パンジーの花言葉つつましい幸せ

 

 

2年前の今日、2月24日にロシアのプーチンは「特別軍事作戦」と称してウクライナへの侵攻を開始した。

 

 

 

いまや世界の関心は益々薄れているし、戦闘が長引けば長引くほど支援は滞り、ウクライナの情勢は非常に厳しいです。ロシアは数にものをいわせて東部では攻勢をきわめているようです。

先日ウクライナのあらたな動員令は否決されたみたいですが、アメリカからの支援も滞り気味で、このままではウクライナ軍は人員の不足や弾薬などの不足により益々犠牲者が増えるでしょう。

私はいまも毎日SNSなどで情勢をチェックしていますが、正直とても辛くて見ていられなくなってしまいます。このまま負けてロシアの属国となってしまうのではないかと思ってしまう。毎日毎日民間人や兵士たちの訃報ばかり、嘆く人の涙ばかり。

でも一番辛い想いをしているのは現地の方々。なんとかならないのでしょうか。なんとかしてほしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨年のロシア侵攻から1年目の日、ノーベル賞受賞者のオレクサンドラ・マトヴィチュク氏のハーバード大学での講演について書きました。

 

  

 

今日もその講演の内容を抜粋したものを載せておきます。

 

『 ロシアの戦争は、世界があらゆる制度や法律を駆使しても、都市の消滅、民間人の虐殺、アイデンティティの破壊をもたらす侵略行為を止めることができないことを示している。

 

戦いを放棄することは平和をもたらさず、自由をも得られず、恐怖なしに生きることも許さない。 

「平和は、攻撃された国が武器を捨て、自国を守ることをやめたときに訪れるものではない。これは平和ではない、占領だ」

 

ウクライナが領土を解放すると、集団墓地や手を後ろに縛られ、拷問の跡がある民間人の死体が見つかる。 ロシアは地域の支配を維持するために、意図的に現地の住民を駆逐している。マトヴィチュク氏の団体は、これらの犯罪を記録している。

 

正義は権威主義的な政権の強さに左右されるべきではない。

人道に対する罪は全世界に影響を及ぼし、そのような罪に対する免責は世界のさまざまな場所で繰り返されることにつながる。

 

ロシアは、民主主義、人権、法の支配が偽りの価値であることを証明しようとしている。武力のみが重要であることを証明しようとしている。 ロシアが国連安保理の常任理事国であり、国際社会の試みを阻止できる戦後の国際構造は、法が強者の側にあることを示すロシアの手中にある。

この状況が変わらなければ、全世界に悪い影響が及ぶだろう。なぜなら、各国が自国を守るために法律や規制ではなく武器に頼るようになり、教育や医療、気候変動などの必要な支出を犠牲にすることになるからだ。

 

ウクライナでのことは、普通の人々が自分や愛する人のためだけでなく、国のために責任を持たなければならない状況において、どれだけのことができるかを示している。

平和、正義、復興、全ての人を守る国際システムの構築、自分たちの未来を決める権利など、国境を越えるもののために戦っている。これは、国籍、政治的見解、イデオロギー、社会的地位、宗教に関係なく、すべての人に理解されるものだ。 』

 

 

5月に公開予定の「関心領域(原題:The Zone of Interest)」という映画があります。

 

 

アウシュヴィッツ強制収容所の壁一枚隔てた家に暮らす収容所所長一家を描いた映画。

残酷描写は一切ないかわりに、穏やかな家族のホームドラマの後ろで絶えず聴こえる銃声と叫び声・・美しい家に庭、世間話をする家政婦たち、無邪気に遊ぶ子ども、動物と植物を愛する夫婦。そこにいる普通の人びとをひたすら映す作品なのに、音とあらゆる情報の欠片が画面の外側で行われる蛮行を否応なしに想像させる。

この映画の試写会を見た方が、『(この映画の)何が嫌って、壁の向こうで虐殺が起こる中、それに関心を持たず平和な暮らしをする家族の姿に今の自分を見るんですよ。』という感想を述べていました。 今の私たちに通じるものがあるのではないでしょうか。

 

震災にしてもなんにしても自分が当たり前のように過ごしている同じ時間に苦悩の時間を過ごしている人達がいる。考えただけでたまらなくなるのは私だけでしょうか。

 

 

パンジーの花言葉:「つつましい幸せ」「私を思って」「揺るがない魂」