ラトル&ロンドン響、チョ・ソンジン:ラフマニノフ;パガ狂、エルガー;交響曲第2番 他 | Wunderbar ! なまいにち

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まだまだひよっこですがクラシック大好きです。知識は浅いがいいたか放題・・・!?

2022. 10. 9 (日) 15 : 00 ~    北九州ソレイユホールにて

 

<2022 北九州国際音楽祭>

 

ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より  前奏曲と愛の死

 

ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43

(ソリストアンコール)

ヘンデル:「調子のよい鍛冶屋」

 

エルガー:交響曲 第2番 変ホ長調 Op.63

 

(アンコール)

ディーリアス:歌劇「フェニモアとゲルダ」より 間奏曲

 

 

ピアノ:チョ・ソンジン

指揮:サイモン・ラトル

ロンドン交響楽団

 

   

 

ほぼ毎年行っている北九州国際音楽祭。

一昨年はゲルギエフ&ウィーン・フィルの公演があったが、昨年予定されていたパーヴォ・ヤルヴィ&トーンハレ管(ソリストは五嶋みどりの予定だった)はコロナのため中止になった。

今年はなんとラトルとロンドン交響楽団(以下LSO)がこの北九州まで! 

しかも日本ツアーで唯一北九州のみソリストがチョ・ソンジン!

2017年からLSOの音楽監督を務めているラトルは2023年からは名誉指揮者となるためこのコンビでの来日は最後と言われている。ラトルは来年からはバイエルン放送響 (BRSO)の首席指揮者になるそうだ。

 

来日ツアーの最後となった北九州公演。

皆さん移動の疲れもみせずとても素晴らしい演奏だったビックリマーク

 

最初はワーグナー「トリスタンとイゾルデ」から前奏曲と愛の死

音響がいいとはいえない(デッド)ソレイユホールだが、途中からの音色は本当に美しくてなんだか夢の中にいるようだった。この曲やっぱりいいなぁ。

 

2曲目はラフマニノフ作曲のパガニーニの主題による狂詩曲。ソリストはチョ・ソンジン。

ラトルとソンジンは、前にラトルがベルリン・フィルとアジアツアーしたときに(来日公演もあった)、韓国でラヴェルのピアノ協奏曲で共演してた。そのCDも持ってますが素晴らしいラブ

 

チョ・ソンジンさんは2019年の北九州国際音楽祭にもソリストとして出演、そのときはベートーヴェンの「皇帝」を弾いた(ヤノフスキ&ケルン放送響)。(記事はコチラ

私が彼の演奏を聴くのはそのとき以来。

ラトルとともにステージに登場したチョ・ソンジン、元々細身の方だがちょっと痩せた?前よりさらにほっそりしてるように思えた(たしか8月頃に体調不良でスペインでの公演をキャンセルしてたことがあったと思うがご多忙すぎるのかな。もうだいじょぶなのかな?とちょっと心配になった)。髪の毛も前より伸びてて演奏中も時々前髪をかきあげていた。

 

前述したように、3年前もこの同じホールの同じピアノで彼の演奏を聴いたのだが、その時よりさらに進化している!と思った。元々彼のピアニズムはすごいんだけど、さらにパワフル、この年季の入ってそうな響かないピアノwを手中に収めていた。

途中からはオケとの息もぴったり! 以後は互いにどんどん乗っていって圧巻だった笑い泣き

チョ・ソンジンさん、演奏中も指揮者や団員の方を見ながらアイコンタクトも頻繁にとっていたし、私が書くのもえらそーだけど以前より余裕を持って弾いていらしてるように見えた。

今まで私が聴いてきたパガ狂の中では最高ビックリマークに素晴らしかったラブラブ

 

アンコールがまた小憎らしい。ヘンデルの「調子のよい鍛冶屋」!

(ホールのせいもあるかもだけど)響かないピアノ (しつこいw)を逆手にとった選曲!

ペダルを使わずあえて響かせようとしないこのアンコールも素晴らしくってえーん

一音一音がキラキラキラキラコロコロキラキラ 本当に美しい音だった。

いやいやチョ・ソンジン、やっぱりすごい。 もうあまりにビッグになりすぎてソロ・リサイタルもこちらの方まではいらっしゃらないがアクロスも復活したことだし、ぜひ福岡にまた来て欲しいです!

 

拍手に応えるチョ・ソンジン、ラトル、オケの皆さん

(画像は団員さんMaxine Kwokさんのツイートよりお借りしました)

 

 

 

 

 

 

後半はエルガー交響曲第2番。 

私は初聴きで、録音でも聴いたこともなかったので慌てて予習して行ったがとっても美しい曲ですねラブ 前に交響曲1番は九響の定演で聴いたことがあり、その時もすごく気に入ったがこの作品も素晴らしい~音譜 実演であまり演奏頻度が多くはないと思うので、威風堂々やエニグマだけじゃなく交響曲1番も2番ももっと演奏されるべき!

 

私が予習で聴いていたプレヴィン&LSO などの録音より第1楽章が結構速い気がしたが、第2楽章以降は普通のテンポだった。まぁテンポはどうでもよくて、リズム感抜群のラトルのバトンにオケが面白いように呼応、強・弱、緩・急がすべて一体となって全体がうねるよう。

最終楽章では第2楽章などそれまでの主題が見え隠れしてて、エルガーってすごいんだなぁと思いつつ聴いた。

他公演での同曲の演奏を”名演”と評する方が多く、私はなにしろ初めて聴いたので他との比べようがなく圧倒的名演かどうかは分からないが、素晴らしい演奏だったのは間違いない。

 

アンコールはラトルが最初に「どうもありがとうございます。」と日本語でおっしゃってから、曲紹介。「ディーリアスの○○(聞き取れずw)インテルメッツォを演奏します(だったかな?)」と日本語で。 これがまた弱音が素晴らしく美しかった。

 

 

今日のお客さんはマナーもよくって、楽章間の咳払いもほとんどなく、ワーグナーのときも、エルガーのときも、そしてアンコールのディーリアスのときも、静かに曲が終わったあと客席は静まりかえったまま。そしてラトルがゆっくり腕をおろしてふっと肩の力を抜いて初めて大きな拍手が起こった。 アクロスのお客さんよりよっぽどマナーがいい(?)気がした指差し(アクロスは必ずといっていいくらいソッコー or フライング拍手する輩がいるような・・)

川崎や東京公演ではフライング拍手があったらしく、(特に川崎公演では同じエルガーの2番だった)それがあったせいなのか、最後ラトルが大喝采を送る客席に向かって両手を口元の横に立てて(ヤッホーするときみたいな感じ)「Bravo !」と大きく口を開けておっしゃったのを私は見逃さなかったぶちゅーラブラブ  きっとマエストロも今日のお客さんのことを気に入ってくださったに違いないチョキチョキ

 

終演後 下差し

 

 

コンマスの方の横に座ってらっしゃった女性奏者の方(Maxine Kwokさん)ピンクの髪色でとても目立つ方だったんですけど、この方来日中に頻繁にツイートをアップしてくださってたので、北九州公演までの様子を彼女のツイートからお借りして載せます(多いです!)。

 

北九州までは新幹線で移動したんですね!お疲れ様ですニコ

 

小倉に到着!

 

コンマスの方とKwokさん

 

終演後は第1ヴァイオリンの皆さんで食事に。場所を見つけるの大変だったみたいです。

 

翌日は福岡空港から韓国へ。福岡が公演最終日ってなんでかな~と思ってたら、このあと韓国で5公演もあったんですね。

 

韓国でのマエストロとチョ・ソンジンさん その1

 

韓国でのマエストロとチョ・ソンジンさん その2

 

公演最終日のリハ終わったところかな?

 

韓国ツアー最終日

 

このピンクの電話、いや、ピンクの髪のKwokさん、チョ・ソンジンさんのことをすごく気に入ってたみたいで絶賛してましたニコ

 

 

 

マエストロとKwokさん。

「2か月で28公演!  私達はまだ笑顔です^^」

 

 

そして今日ロンドンに向けて帰っていかれたようです。本当にありがとうございました!

 

 
 

ラトル氏は、私は2017年にベルリン・フィルと来日したとき以来だったが、その時より少しふくよかになられ、お顔を拝見していてもやや年を取られたなぁと思った。でもあの魅力的な笑顔は変わらなかった。 大好きなマエストロ、今度は私が海外オケで最も好きなBRSOのシェフになられるとのことビックリマークラブ(家族と過ごしたいと母国イギリスに帰ったのにまたドイツなのか~)

BRSOは今年もメータと来日予定だったのが中止になったが、今度はラトルとの来日になるのだかな? このコンビで来日するときは万難を排して聴きに行きたい!