ウィーン・リング・アンサンブル ニューイヤーコンサート | Wunderbar ! なまいにち

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まだまだひよっこですがクラシック大好きです。知識は浅いがいいたか放題・・・!?

2017. 1. 11 (水)   18 : 30 ~     福岡シンフォニーホールにて

 

スッペ:オペレッタ 「ウィーンの朝・昼・晩」序曲*

ツィーラー:ワルツ 「心地よい夜に」

ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・シュネル 「休暇旅行で」*

J.シュトラウスII世:ワルツ 「南国のばら」*

J.シュトラウスII世:ポルカ・シュネル 「狩り」*

ツィーラー:ポルカ 「ランデヴー」

J.シュトラウスII世:ポルカ・シュネル 「雷鳴と電光」*

(休憩)

シューベルト:メドレー*

J.シュトラウスII世:皇帝円舞曲

ヘルメスベルガー:妖精の踊り*

J.シュトラウスII世:ポルカ・シュネル 「浮気心」*

ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ 「ディナーミデン」*

ヨーゼフ・シュトラウス:鍛冶屋のポルカ*

(* ミヒャエル・ロート編曲)

 

(アンコール)

J.シュトラウスI世:中国人のギャロップ Op.20

J.シュトラウスII世:ワルツ 「美しく青きドナウ」 Op.314

J.シュトラウスI世:ラデツキー行進曲 Op.228

 

ウィーン・リング・アンサンブル:ライナー・キュッヒル (1st Vn), ダニエル・フロシャウアー (2nd Vn), ハインリヒ・コル (Vla), ロベルト・ナジ (Vc), ミヒャエル・ブラデラー (Cb), カール=ハインツ・シュッツ (Fl), ペーター・シュミードル (Cl), ヨハン・ヒントラー (Cl), ヴォルフガング・トムベック (Hr)

 

 

昨年と同じく、私にとって今年初のコンサートはウィーン・リング・アンサンブル音譜

ウィーン・リング・アンサンブルは、ウィーン・フィルの現役やOBで構成されるアンサンブルで、ウィーンでのニューイヤーコンサート終了後すぐに日本にやってきて毎年各地で公演を行っている。

 

そして、この福岡公演に限っては、コカ・コーラウエスト主催ということで毎回無料招待なのですビックリマーク

ただし、「無料招待」されるためにはそれ相応の労力が必要なのだった・・・にゃ

(➡それについては、2年前に記事にしているのでご参照ください。コチラ

 

今年も一生懸命応募ハガキを書いてなんとか家族分当選。

 

↑ これが当選ハガキ。

 

ハガキがきた時点ではまだ席は決まってないので、当日はチケット交換のために並んだ。

ハガキを書き、当日並ぶ、並んでる間に(知らない)おばちゃんたちの話の相手を延々とさせられる、というこの毎年の作業が年々ウザくなってきてます・・・泣く

 

でも、例えば東京公演のS席なんか9000円、B席でも5000円もするんだからエ!、自分が頑張れば5~9000円x家族分の席で聴けると思えば頑張るしかない・・・泣く

 

 

ともあれ今年もウィーン・リング・アンサンブルを聴くという幸運に恵まれた。

例年本家のウィーン・フィルのニューイヤーコンサートの曲目といくつかは重複していることが多いように思うが、今年はひとつもかぶっていなかった。

 

 

キュッヒルさんは最初っから気合が入っていた。

キュッヒルさんの強い弓圧(のように見える)から生み出される音が一番大きく響いてくる。

 

でも今回あらためてチェロチェロのナジ(ノーチ)さんのうまさに感服!

最初の曲のソロなど本当にうっとりしてしまった。

のびやかで大きく雄大さを感じさせる美しい音色・・・素晴らしかったキラキラ

 

個々のメンバーのうまさはもちろん、毎回そのアンサンブルのうまさに驚いてしまう。

互いの音をよく聴き合っていて、しかもすごく楽しそう(強面のキュッヒルさん以外ぷぷ)。

指揮者もいないのにウィンナワルツの独特の3拍子が全然ずれることなくテンポを微妙にゆらすところなどさすが! 指揮者がいないからむしろ自由に演奏できるのかもしれない。

 

 

前半最後の「雷鳴と電光」では予想通り(?)キュッヒルさんが大太鼓とシンバルを叩いた。

音が大きすぎて若干耳障り?←ひ、ひどい゜∀゜; 

 

 

後半最初は、今年生誕220周年を記念してのシューベルト・メドレー。

これとてもおもしろかった音符

終演後の発表では下のようになっていた。↓

 

演奏順にはなってないようです。

「未完成」は最初、途中(楽興の時の前)、最後、と3回出てきた。 即興曲 D935-3は「ロザムンデ」のことですよね。そして私の大好きな即興曲 D899-3までも!きゃは

お馴染みの曲が次々に出てくるのでとてもおもしろかったラブラブ

 

 

他、後半の中では「妖精の踊り」が印象的だった。

弦の感じが「真夏の夜の夢」序曲の雰囲気に似ている。

ヘルメスベルガー(ヨーゼフ・ヘルメスベルガーII世)は「悪魔の踊り」というのも作曲していて両方の対比もおもしろかった。

 

それからヨーゼフ・シュトラウスの「ディナーミデン(秘めたる引力)」。

ブラデラーさんとフロシャウアーさんはこの曲が一番好きなんだそうだ。

キュッヒルさんの哀愁をおびたヴァイオリンの音色がなんともいえず心に響いた。

 

最後の「鍛冶屋のポルカ」の前に全員がステージ袖にはけたので不思議に思っていたら、なんと全員が白いヘルメット(工事現場のやつ)をかぶって登場!ぷ

そしてまたまた予想通り(?)キュッヒルさんが打楽器(金床やトライアングル)を担当した。

音がやや大きすぎて若干耳障り?←何度もひ、ひどい!゜∀゜;

 

 

カーテンコールの時に花束を持って女性が登場したところ、キュッヒルさんとシュミードルさんが激しく譲り合いをしていた。 結局シュミードルさんが受け取り、女性にチュッとしていた。

そしてシュミードルさん、今度はその花束をキュッヒルさんに持っていってキュッヒルさんにチュッとしようとしたが、キュッヒルさんすばやい速さで逃げていたふきだす

 

 

アンコールの最後はお決まりの2曲。

「美しく青きドナウ」は何度聴いてもじんとくる。トムベックさんのホルンがなんともいえない。

ただ、毎回毎回主旋律が出始めてからのおばさんたちの「あら~まぁ~~~」というさざ波のような声群やめてほしい。

 

 

最後のラデツキー行進曲もお客さんたちが最初っから激しく手拍子するもんだから、その手拍子の音でメンバーの方々は自分たちの音がかき消されて聴こえなくなってたと思う。

テンポがはげしくズレてしまった(特にキュッヒルさんと他の弦が。)

フロシャウアーさんとコルさんがなんとか立て直そうとしていたが、どんどんズレていく・・・汗汗

そのとき、機転をきかせたのかフルートのシュッツさんが鞭(2枚の板を合わせたやつ)をピシャリビックリマークと鳴らして拍子をとって、しずかに~というようにジェスチャーをした。

そのおかげで拍手が止んでテンポがやっと合ったのだったほっword_ho1

 

 

今回他にもちょっとしたハプニングがあった。

弦楽器だけで演奏する曲のときに間違って(フルートの)シュッツさんが出てきて、メンバーに笑われながら引っ込んだりおかしい まぁこれは笑い話でいいのだが・・・

 

「皇帝円舞曲」と「妖精の踊り」のときに、キュッヒルさんの楽譜が空調の風のせいなのか何度も何度も閉じる方向へめくれようとしていた。

キュッヒルさんも演奏しながら、ヴァイオリンのネックとスクロール(渦巻)の部分で必死に楽譜を押さえて閉じないようにしていたのだが、それが何度も何度も風がふいてきてめくれるので見ていてとても気の毒だった汗(特に「皇帝円舞曲」は割と長めだし・・)

 

「皇帝円舞曲」が終わってとなりのフロシャウアーさんがキュッヒルさんに何か話しかけていたが、キュッヒルさんは首を横にふるばかり。たぶん何か対策を提案したけどキュッヒルさんが「大丈夫」と言ったのではないだろうか。

 

次の「妖精の踊り」では楽譜を押さえすぎてバランスを崩したのか、演奏中についにキュッヒルさんの楽譜がガタンとばらけてしまった。そのときのフロシャウアーさんとコルさんの一瞬蒼白になった顔といったら・・汗

ほんのわずかな一瞬第一ヴァイオリンの旋律がとんでしまったけど、キュッヒルさんはすぐに楽譜をたてなおしてまた弾き始めた。

たぶん会場の大半の人たちはあまり気づいていないのではないだろうか。

 

 

このハプニングの間はきっと演奏に集中できなかっただろうと思うと、キュッヒルさんが本当に気の毒でならない。

会場のスタッフの方も見てたらすぐ気づいたと思うんだけど、空調を一瞬切るとか何か対策はできなかったんだろうか。

わざわざ福岡まで来てもらっているので気持ちよく演奏してもらいたかったです・・・