『皇統を守る道 『昭和天皇実録』に見る「旧宮家」の真実』 | えにーの読書感想文

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読んだ本の説明や感想なんかを書いていきます。主にミステリーや歴史・皇室関係についてが多いと思います。
未読の本の内容を確認する際にも参考になれば幸いです。


​『皇統を守る道 『昭和天皇実録』に見る「旧宮家」の真実』
勝岡 寛次、明成社、2021年




現在も皇位継承を巡る議論が国会で行なわれていますが、その中の注目の議題が今ある宮家が「旧宮家」からの養子縁組を可能にするか否かというところ。

いわゆる「旧宮家」とは、昭和22年にGHQの圧力もあり、皇籍離脱を余儀なくされた宮家のことで、そのご子孫を皇室に養子としてお迎えするかどうかって話ですね。この案は竹田恒泰さんが言い出しっぺということですが。



本書では、そもそも「宮家とは」ってところから始まります。宮家は男系による皇統が行き詰まった万一の場合に備えて、次の天皇を出せる家のことで、皇位継承権を有する者を当主とする皇族ご一家。

つまり皇位継承権がなければ宮家の名に値せず、「女性宮家」ってのは言語矛盾ですよね。皇室典範にも皇位は男系男子が継承すると書いてあるわけで。



『昭和天皇実録』を基に、なぜ旧宮家は皇籍離脱に至ったのか。菊栄親睦会とは何か。旧宮家と皇室の関わりとは。ってところもしっかり書かれています。

旧宮家の養子縁組は国民の納得が得られないから反対とか言っておいて、現在の女性皇族方がご結婚後も皇室に残り配偶者も皇族として扱う、みたいな意味不明な言説もあったりしますからねぇ。ただただ皇室を潰したいんだなというのは伝わってきますけど笑



昭和22年当時で、政府から、皇統断絶の危機が来るならば、皇籍離脱される方々にも御覚悟をしていただきたい旨の発言はありましたし、竹田恒泰さんからも、その覚悟を抱く方が増えてきているという発言もあります。

ていうか、これの何が問題なんだろう。皮肉とかでなく本気でそう思う。