『《完全版》「日本ダメ論」のウソ』 | えにーの読書感想文

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読んだ本の説明や感想なんかを書いていきます。主にミステリーや歴史・皇室関係についてが多いと思います。
未読の本の内容を確認する際にも参考になれば幸いです。


​『《完全版》「日本ダメ論」のウソ』
上念 司、イースト新書、2014年




世の中のベストセラー本も新聞報道もエライ人が言うことも、その主張を吟味していくとウソがあったり、論理が飛躍していたり、さまざまな問題点がある。そして中には「日本という国はダメな国なので滅んでもしかたない」といった毒も混ぜられている。

ランク主義だけで情報の中身を検証していると、「毒入りのウソ」にやられてしまうのですね。



ここで言われているのは「TPP亡国論」とか「集団的自衛権の解釈変更で徴兵制」とか「オスプレイの安全性」とか「吉田調書」とか「従軍慰安婦強制連行」とか。ウソの蔓延で誰が得をするのか考えないといけませんね。



「一人ディベート」というものも推奨されていて、ディベートの「あえて自分の考えとは反対の立場を取る」という技術を応用して、世に出回る書籍やマスコミ報道が本当に正しいのか検証することができるとのこと。

大事なのは「反証可能性」があることで、その主張が論破される具体的な要件が明確に定義されていること。要は「これが証明できたら、自分の主張を撤回してもいい」という条件を明確に提示するということだそうです。



こうした手法も用いて、ウソを見抜いていかないと、特にさまざまな情報が氾濫している現代ですから、鵜呑みにせずに自分の頭で検証していくことは大事になってきますよねぇ。