『あなたを陰謀論者にする言葉』
雨宮 純、フォレスト出版、2021年
オカルト・スピリチュアル・悪徳商法研究家という雨宮氏が、世に蔓延る陰謀論の潮流、歴史などを紹介されています。
古くは1960年代のアメリカで展開されたカウンターカルチャーというものがあったそうで、保守的な価値観や既成権力、近代国家に対抗するものであり、ロックや公民権運動や反戦運動、新左翼、環境保護運動、フェミニズム、LSD、大麻、オーガニックなど多様です。
急増した高学歴な若者に浸透していき、中にはヒッピーになったりロックやドラッグにハマっていくことで物質文明に対しての精神文明(=東洋文明)を受け入れる流れがあったようですね。
そんなヒッピーたちは都市や住宅地から離れて、自分たちの理想を実現するために共同生活を始め、無農薬や有機農法、ベジタリアンやヴィーガンのかっかけにもなったとのこと。
と、こんな黎明期から現代まで、陰謀論・エセスピが目白押し。
テロを行なったラジニーシ教団やオウム真理教、さらには新興宗教たち。UFOや宇宙人からの交信、アカシックレコード。ノストラダムスの大予言。ホメオパシーや民間療法に自己啓発セミナー。テレビでの心霊系や怪談番組など。
最近でいえばQアノンや新型コロナワクチンに関することもですね。「世界緊急放送」が流れるとか、ワクチンを接種すると5Gに接続されて操られるなど。私もコロナのワクチン打ったのに、5Gに接続されなかったりスプーンとかが体にくっつかなかったり残念だった記憶があります…。
こうして流れを見ていくと、陰謀論というのは過去の焼き直しがけっこうあるようです。要するに昔言われていたことを現代風に言い直したような感じ。
歴史は繰り返す。だからこそ、歴史を勉強しなければなりませんね。