『火の中の竜 ネットコンサルタント「さらまんどら」の炎上事件簿』 | えにーの読書感想文

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読んだ本の説明や感想なんかを書いていきます。主にミステリーや歴史・皇室関係についてが多いと思います。
未読の本の内容を確認する際にも参考になれば幸いです。


​『火の中の竜 ネットコンサルタント「さらまんどら」の炎上事件簿』
汀 こるもの、メディアワークス文庫、2018年



ここは地獄。


パソコン教室の講師として働いている〝ぼく〟は、生徒の孫のブログが大炎上しているという相談を受ける。そして、インターネットよろず相談所「さらまんどら」に対応を依頼することになった。

そこは車椅子に乗ったハイテンションな所長のオメガが営む相談所で、自ら炎上に飛び込んでトラブルを解決するという。


仲間に引き入れられた〝ぼく〟は、オメガと「さらまんどら」の訳アリなメンバーたちが、ネットの炎上、パクりブログ、Twitterと児童ポルノ、SNSによるストーカー事件といった様々な騒動に「非常識な解決」を行なう様を目の当たりにする。



   



TwitterやYouTubeなどでの炎上騒動というのは割とよく聞きますし、悲しい出来事を経て侮辱罪の厳罰化もあった現代において、こうしたトラブルの相談所は必要でしょうね。
オメガ自身はハッカーとかプログラマーではなく、難病を抱え車椅子生活を送る異様にハイテンションなイケメンですが、炎上案件に自ら飛び込んでいって事態を沈静化させていくことを仕事としています。

オメガが行なうブログの炎上対応も、割と現実的なものかなぁと思いました。まあ、この人も性格悪いので歴史修正をやってのけましたけどね笑

オメガに巻き込まれる形になった〝ぼく〟も、オメガ同様に暗い過去をもっていたりで、オメガを筆頭にネットという魑魅魍魎が住まう空間にはうってつけなのかも知れませんね。