『切り裂きジャック・百年の孤独』
島田荘司、文春文庫、2006年
いつか誰かが、とぎ澄まされた軍用ナイフの刃先で、
きっと掘り起こすことだろう。百年の孤独の果てに。
1988年のベルリンで、娼婦が次々と殺害される事件が勃発。しかも死体は腹を裂かれ、内臓を引き出されるという陰惨な状態だった。その手口は19世紀末のロンドンを震撼させた切り裂きジャック事件と酷似していた。
市民を恐怖のドン底に陥れる反面、捜査は難航。しかし、暗礁に乗り上げた捜査陣の前に、事件の事実を語ろうという謎の人物が現れた。その人物はクリーン・ミステリと名乗る。
その人物が、百年の時を経た二つの切り裂きジャック事件を完全解明する。
あの有名な未解決事件・切り裂きジャック事件。百年後に再び同様の事件が発生。
なかなかグロいシーンが多いので、苦手な方は読まない方がいいかも知れません。文字だからまだいいけどねぇ。
犯人の動機は島田荘司っぽさがよく出てるなーと思いますね。猟奇的で愉快犯のように思えて、実は切実で現実的な理由がある、みたいなやつ。
そして突然、捜査陣の前に現れたクリーン・ミステリと名乗る人物。今回の事件の真相のみならず、百年前の切り裂きジャック事件までも解き明かさんとする謎の人物。
クリーン…清潔?どうやら日本語を話す人物のようで星座とかにも詳しそう。いったい、この人物は誰なんだー(棒)